Google Chrome、GUIライブラリ「Aura」をLinux版でも採用へ

 Google Chrome開発チームは3月11日、WebブラウザChromeおよびChromiumのLinux版において、これまでGUIの構築に使われていたライブラリであるGTK+を独自のライブラリである「Aura」に置き換える計画を発表した。すでにWindows版ではAuraが導入されており、Linuxではバージョン35で導入を予定しているという。

 AuraはGoogleが開発するクロスプラットフォームのGUIライブラリで、ハードウェアアクセラレーションを活用したレンダリングやコンポジションなどの機能を持つ。Chrome OSで採用されており、Chromeでは2013年11月に公開されたWindows向けのバージョン32で導入された。Mac OS Xでの採用は未定。

 Linux向けでは当初バージョン33でAura導入を予定していたが、バージョン35での導入に予定が変更されている。Aura採用の理由については、WindowsおよびChromium OS、Linuxで一貫したグラフィックスタックとUIを持たせることで、新しい機能を同時にローンチすることが容易になるとしている。

 また、「長期的問題だった」というGPUのメモリ消費やレンダリング性能の改善につながるとも述べている。Auraを導入することで、タブ単位ではなくウィンドウ単位でOpenGLコンテキストを使用するようになるため、GPUのリソース消費を大きく削減できるという。

 開発チームはLinuxユーザーに対し、開発版であるdevチャネルにあるアルファ版を試すよう呼びかけている。Chromeの現時点での正式版はバージョン33で、Chrome 34はベータ段階にある。

Aura
http://www.chromium.org/developers/design-documents/aura-desktop-window-manager

Google Chrome
http://www.google.com/chrome

米Google
http://www.google.com/