WebブラウザベースのIDE「Eclipse Orion 5.0」が登場
Eclipse Orion開発チームは3月3日、Webブラウザ上で動作する統合開発環境(IDE)「Orion 5.0」をリリースした。外観が一新されたほか、Cloud Foundry APIサポートなど多数の新機能が加わっている。
Orionはシンタックスハイライト付きのコードエディタやファイルマネージャ、Git/FTP/SFTPクライアントなどの機能を備えたIDE。JavaScriptで実装されており、Eclipse Foundationの下オープンソースで開発されている。ライセンスはEclipse Public Licence(EPL)。また、自分のサーバーにOrionをインストールすることなしにOrionを利用できるクラウド型サービス「OrionHub」も提供されている。
Orion 3.0ではルック&フィールが新しくなった。変更点の例としては、メニューバーにコンテキストメニューの要素が組み込まれた点がある。Actions、Navigationの各ボタンが分かりにくいというフィードバックを受けたもので、たとえば新しいNavigationではメニューバーが画面の左側に設置されており、どのページを開いていてもアクセスできるようになった。また、Navigationペイン内のファイルおよびフォルダ部分にもコンテキストメニューが加わり、コピーやペーストといったよく利用する操作をすぐに利用できるようになっている。Actionsメニューも改善し、コマンドのメニューレーベルにショートカットを用意、素早く次の操作を行えるようになった。
コンテンツ作製支援機能も大幅に書き換えられた。外観を洗練させたことで容易に利用できるようになり、かつ高速になったという。著名なNode.jpライブラリ向けの支援機能も加わったほか、Redis、MySQL、Postgres、MongoDBなどのデータベースサポートも加わった。
JavaScriptのシンタックスチェックでは、エンジンのjslintからeslintへの切り替えが行われた。HTMLファイル内にSCRIPTタグを使って記述されたコードを除き、eslintでのシンタックスチェックが利用できるという。JSONファイルのシンタックスチェックも導入された。エディタではシンタックスハイライトフレームワークを一新し、性能を改善したほか、JSON、XML、CSS、HTML、Java、PHP、Python、Ruby、YAMLなど他言語サポートも実現した。
クラウドサービス対応も強化され、Cloud Foundry APIを利用してOrionから対応するPaaSにアプリケーションを直接プッシュできるようになった。
これらに加え、ソースコードレビュー「Gerrit」ワークフローのサポート強化やフォルダのフィルタリング機能、ファイルを比較しながらの編集などの機能が加わっている
Eclipse Orion
http://www.eclipse.org/orion/