「New Conversation」タブが加わったマルチIMクライアント「Instantbird 1.5」リリース

 クロスプラットフォームのインスタントメッセンジャー(IM)クライアント「Instantbird」開発チームは12月20日、最新版「Instantbird 1.5」を公開した。チャットを簡単に開始できるタブなどが加わっている。

 InstantbirdはFirefoxなどのMozilla製品のベースとなっているランタイム「XULRunner」と、複数のプロトコルに対応するIMクライアント「Pidgin」とともに開発されている「libpurple」ライブラリをベースに作成されたIMクライアント。IRCやICQ、AOL Instant Messenger(AIM)、Google Talk、Windows Live Messenger(MSN Messenger)、XMPP(Jabber)、Yahoo! Messenger(Yahoo! JAPANのYahoo!メッセンジャーを含む)といったメッセンジャーのほか、FacebookやTwitterにも対応する。アドオンによる拡張機構も持つ。コードの大部分はMozilla tri-license(MPL 1.1/GPL 2.0/LGPL 2.1)でライセンスされている。

 バージョン1.5は、5月に登場した1.4に続く最新版。簡単にチャットを開始できる「New Conversation」タブが導入された。「+」ボタンでタブを開いて相手の名前を入力すると、入力途中でよくやりとりする相手、最近やりとりした相手が上部に表示される。表示された候補をクリックすることでチャットを開始できるという。IRCで利用する場合は、New Conversationタブは自動的にサーバーにクエリをかけて利用できるチャネルをダウンロードするという。

 グループチャットでのユーザーインターフェイスも改善され、参加者はコンテキストメニューでプライベートのやり取りを開始したり、仲間に加えることができるという。Google TalkとGoogle HangoutsをAndroidで利用するユーザーはモバイルであることが表示されるようになった。ベースとするXULRunnerもアップデートされ、開発者向けにタブパネルを追加するAPIが加わっている。一方で、ロシアのvKontakteプロトコルはXMPPクライアントサポートがなくなったため、本バージョンより削除されている。

 Mac OS X向けではRetinaディスプレイのサポートが加わった。現在32ビットしかサポートしていないLinuxについては、64ビット対応に向けた準備を進めていると報告している。

 Instantbird 1.5はLinux、Mac OS X、Windowsに対応、プロジェクトのWebサイトより入手できる。

Instantbird
http://www.instantbird.org/