Creative Commonsが6年ぶりの改訂、「Creative Commons 4.0」を発表

 著作権のライセンスを策定する非営利団体Creative Commons(CC)は11月25日、「Creative Commons License version 4.0」を公開した。同日より、Webサイトで最新ライセンスを選択できるようになっている。

 2007年に発表されたCreative Commons 3.0以来の改訂となる。2011年から作業に入り、2年以上を費やして完成させた。同ライセンスの最新版となり、読みやすさ、国際性、相互互換などを目標とする。

 国際性という点では、3.0で世界各国のボランティアとの協業を通じ、60以上の司法管轄向けに行ってきた翻訳と自国法への適合(ポーティング)を行った経験をふまえ、4.0ではポーティングすることなく世界中で利用できるようにしたという。専門用語を改善したほか、ライセンスの公式翻訳も進めるとしている。これにより、使用許諾を与えるライセンサーと使用許諾を受けるライセンシーは自国の言語で利用許諾条項を読むことができるという。

 独自のデータベース権を定めている場合など、著作権の範囲を超えた権利のためにCCライセンスされた作品の再利用が複雑になるという状況に対応するための改良も加えられている。独自データベース権は3.0では定義されていなかったもので、4.0ではライセンスの範囲に含んだほか、データベース提供者がCCを利用して権利をライセンスできるようにした。また、ライセンサーの著作者人格権、それに公式、私的、人格権も明示的に放棄した。

 ライセンサーがライセンシーに対し帰属情報を伏せるよう要求することが可能となるなど、匿名を望む利用者向けにも強化した。また、CCではライセンシーが違反した場合は使用許諾を終了できるが、4.0ではライセンシーが30日以内に是正すれば自動的に復権する期間が設けられている。

Creative Commons
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