インクリメンタル・ガベージコレクターを導入した「PyPy 2.2」リリース
Pythonで実装されたPythonインタプリタ「PyPy」の開発チームは11月14日、「PyPy 2.2」をリリースした。インクリメンタル・ガベージコレクターの導入などの新機能が加わっている。
PyPyはPythonの標準実装(CPython)と互換性のあるPython実装。Just-in-Timeコンパイラによる高速化やメモリ消費量の削減、Stackless実装による並列処理の性能向上などが特徴。Python 2.7.3(PyPy 2系)および3.2.3(PyPy3系)との互換性を持つ。ライセンスはMIT License。
PyPy 2.2ではインクリメンタルなガベージコレクタが採用され、処理が一時停止する事態をほぼすべて回避できるようになっているとのこと。ゲームなどのアプリケーションでのレスポンスが改善するという。
また、数値演算ライブラリであるNumPyを分割し、PyPyではコアモジュールの_numpypyのみを含むようになった。そのほかJITコンパイラでの最適化性能強化やJSONデコードの高速化、バッファコピーメソッドの高速化といった機能能改善も加わっている。
PyPyはプロジェクトのWebサイトより入手できる。対応プラットフォームはWindows(32ビット)、Mac OS X(64ビット)、Linux(x86およびx86_64)、VFPv3をサポートするARMv6/v7。なお、64ビット版のWindowsは開発が進んでいないと報告されている。
PyPy
http://www.pypy.org/