Python向けのQtバインディング「PyQt 5.1」リリース。Qt 5.1に対応、QMLとQtQuickもフルサポート

 英Riverbank Computingは10月2日、QtのPythonバインディング「PyQt 5.1」をリリースした。Qt 5.1に対応し、QtQuickやQMLもサポートした。

 PyQtは、フィンランドDigiaが開発するアプリケーションフレームワーク「Qt」をPythonから利用できるようにするバインディングモジュール。これを利用することで、GUIアプリケーションをPythonで開発できる。Python用にC/C++のインターフェイスコードを生成する「SIP」を利用して開発されており、Python 2系および3系の両方をサポートする。対応プラットフォームはQtがサポートしているWindowsおよびMac OS X、Linux。ライセンスはGPLv2/v3で商用ライセンスもあるが、Qtが採用するLGPLは採用していない。

 PyQt 5.1は6月に公開されたバージョン5系の最新版。Digiaが7月にリリースした「Qt 5.1」に完全対応した。PyQt開発チームは8月にリリースしたバージョン5.0.1でQMLとQuick2の統合を果たしており、すでにQMLからPythonオブジェクトとPython Quickアイテムの作成ができる。QtMaltimediaやQtMultimediaWidgetsモジュールなどもサポートした。

 5.1ではさらに、ハードウェア側のセンサー機能にアクセスするQtSensors、シリアルポートにアクセスするQtSerialPortの各モジュールも新たにサポートする。また、OpenGL 2.0とOpenGL ES/2バインディングのサポートも進め、「ほぼ」実装した段階という。クロスコンパイル機能のサポートも実現した。

 PyQt 5はRiverbankのWebサイトより入手できる。

英Riverbank Computing
http://www.riverbankcomputing.com/