米Facebook、SSDをキャッシュとして利用するための技術「FlashCache ⒊0」を公開
米Facebookは10月10日、Linux向けの汎用キャッシュ技術「FlashCache ⒊0」を公開したことを発表した。SSDをキャッシュ用ストレージとして利用するための技術で、コストを抑えつつ性能を強化できるという。
FlashCacheはSSDをキャッシュデバイスとして使用するためのオープンソースプロジェクトで、Facebook社内で2010年にスタートした。Linuxカーネルデバイスラッパーのターゲットとして実装するというソフトウェアベースのアプローチをとる。データ書き込み時にHDDと同時にSSDにも書き込みを行い、読み出し時にはSSDを参照する。Facebookがユーザーデータを保持しているというMySQLとInnoDBエンジンと連携して動作するよう開発されているが、Linuxシステムのキャッシュシステムとしても利用できるという。
⒊0は新しいブランチとなり、読み出しと書き込みの分散、不要なデータの追い出し(キャッシュエビクション)、書き込み効率の改善の3点が強化された。これにより、平均ヒット率は60%だったのが80%に改善したほか、ディスクの利用効率はほぼ半分に削減できるという。
FlashCacheはFacebookのバックエンドで実際に使われており、すでに数千台のサーバーで運用されているという。1系と比較して、最大で読み出しのI/Oは40%、書き込みは75%削減できたと報告している。
FlashCacheはGithubのプロジェクトページから入手できる。ライセンスはGPLv2。
FlashCache
https://github.com/facebook/flashcache/
米Facebook
http://www.facebook.com/