Facebookが開発するPHPの高速実行環境「HipHop VM」、バージョン2.1がリリース

 米Facebookの「HipHop VM(HHVM)」は、PHPの高速化を最大の目的とするFacebookのオープンソースプロジェクトだ。7月12日に公開された最新版「HHVM 2.1」では、Redisのサポートなどが加わり、速度もさらに改善している。

 HipHop VM(HHVM)はFacebook内で開発されているPHPの高速な実行環境。独自の仮想マシンやランタイム、JITコンパイラなどから構成されている。PHPの柔軟性はそのままにJITコンパイラによる高速化を図るもので、Zend Engineを利用するPHP 5.2と比較してスループットが5倍以上改善するという。HHVMはスタンドアロンのサーバーで運用でき、Apacheおよびmod-phpを置き換えることができるとのこと。ライセンスはPHPおよびZendライセンス。Facebookは2011年末にHHVMを発表、それまでテスト環境でHHVMを利用してきたが、2012年末より運用環境での利用を開始している。

 2.1は3月に公開された2系の最新版となる。名前空間などPHPの言語機能サポートが改善されたほか、Key-Valueストア「Redis」のサポートも行われている。多数のバグ修正のほか性能も改善しており、HHVM 2.1をテストしたPhoronixによると、高速化によりコードの実行時間がバージョン2.0.1の70%に短縮されたと報告している。

 HHVMはソースコードおよびUbuntu向けバイナリパッケージの形で公開されている。ソースコードはGitHubのプロジェクトページより入手できる。

HipHop for PHP
http://www.hiphop-php.com/wp/

HipHop for PHP(Facebook)
https://www.facebook.com/hphp