米Google、HTML5コンテンツ作成ツール「Google Web Designer」をベータ公開
9月30日、米GoogleがHTML5コンテンツを作成できるWYSIWYGエディタ「Google Web Designer」のベータ版を公開した。アニメーションやインタラクティブなコンテンツを容易に作成でき、デスクトップやモバイルなどさまざまな端末で動かせるという。広告を中心に長年利用されている米Adobe SystemsのFlashに対抗するものとして注目される。
Google Web DesignerはHTML5、CSS3、JavaScriptを利用したコンテンツを作成するためのツール。ベクターベースのドローツールやQuickとAdvancedの2種類のモードを持つアニメーションツール、3Dオブジェクトの回転やビューの操作、2Dオブジェクトの3Dへの変換などが可能な3Dオーサリングツール、プロパティ、イベント、コンポーネントなどを管理するパネルなどを備える。ビジュアル効果の高いデザインビューとコードビューという2つのビューを切り替えながら作業ができるという。
広告向けバナー作成に向けた機能もあり、Googleの「DoubleClick Studio」や「AdMob」といった広告ネットワークに向けて作成したバナーをシームレスに配信できる。それ以外の一般的な広告プラットフォームに向けても利用できるという。
Googleは「Flash互換環境にいるエンドユーザーよりもHTML5互換の環境にいるエンドユーザーの方が多い」と述べており、今後2年でHTML5ベース広告がFlashを上回るという北米市場の予想を紹介している。また、モバイル端末などさまざま端末を利用するトレンドが顕著になっているのに対し、開発ツール側ではマルチ端末に向けたコンテンツ開発への対応が遅れていると指摘している。特にモバイル広告については、41%の広告主がモバイルへの取り組みを強化する計画だという。なお、AdobeもFlash感覚でHTML5コンテンツを作成できる「Adobe Edge Animate CC」を提供している。
Google Web DesignerはWindowsおよびMac OS Xに対応、同社Webサイトよりダウンロードできる。
Google Web Designer
http://www.google.com/webdesigner/
米Google
http://www.google.com/