「Apache Flex 4.10」がリリース、最新のAIRやFlash Playerをサポート

 Apache Flex開発チームは8月6日、オープンソースのリッチインターネットアプリケーション(RIA)フレームワーク「Apache Flex 4.10.0」および「Apache Flex IDE Installer 2.6」をリリースした。

 Apache Flexは米Adobe Systemsで開発されたFlashアプリケーション開発フレームワーク。Flash Playerで再生できるswfファイルを生成できる。ユーザーインターフェイスの構築にはXMLベースのMXML(Macromedia Flex Markup Language)を、クライアントサイドのスクリプティングにはECMAScriptベースのActionScriptを利用してアプリケーションを構築できる。Adobeは2011年11月にApache Software Foundation(ASF)にFlex関連技術を寄贈、それ以降はASF傘下のオープンソースプロジェクトとして開発が進められ、2012年12月にはASFのトップレベルプロジェクト(TLP)に昇格している。

 Apache Flex 4.10は、2013年1月に公開されたバージョン4.9に続く最新版となる。AdobeがリリースしたFlex 4.6と互換性があり、Apache Flex 4.9.1との後方互換性もある。最新のFlash PlayerやAIRランタイムをサポートし、Flash Playerは11.8/11.7/11.6/11.5、AIR 3.8/3.7/3.6/3.5、およびAIR 2.6/2.7/3.0に対応する。本バージョンではまた、WindowsやMac OS Xに加えて、Linux対応も初期的に加わっている。

 Flex 4で追加されたSparkコンポーネント15種の追加も行われた。対応する古いMXコンポーネントをリプレースでき、開発者はSparkアーキテクチャの最新機能を利用できるという。Flash BuilderではAdvanced Telemetryをサポート、タスクやコマンドラインツールも用意された。これにより、プロファイラ「Adobe Scout」を利用したアプリケーションのプロファイルや、それによる性能改善が可能になるという。

 SDKでは、Grid、DataGrid、ComboBox、DropDownList、Listなどのナビゲーションが新しくなり、また日付関連では国際化が進められている。これにより、日本語、中国語、韓国語の日付をサポートしたとのこと。

 Apache Flex、Flex IDE InstallerはプロジェクトのWebサイトより入手できる。開発チームでは、Flex SDKのダウンロードはこの3ヶ月で9000回以上あるなど、Flexへの関心が高まっていると報告している。

Apache Flex
http://flex.apache.org/