KVM開発エンジニアらが立ち上げたベンチャーCloudius、クラウド向けOS「OSv」を発表

 米Cloudius Systemsは9月17日、クラウド向けに設計したOS「OSv」を発表、バージョン0.01を公開した。XenやKVMなどのハイパーバイザ上で動作する専用OSで、仮想マシン上での実行に向けて最適化されているのが特徴。ライセンスはBSDライセンスで、プロジェクトのWebサイトからソースコードを入手できる。

 OSvは「Operation System virtualized」の略で、仮想マシン上でアプリケーションを動かすために開発したOS。Cloudius SystemsはKVM技術を持つQumranet(米Red Hatが2008年買収)のコアチームが立ち上げたベンチャー企業で、KVMプロジェクトを率いていたAvi Kivity氏がCTOを務めている。

 C++11で書かれており、FreeBSDのTCPスタック、ZFSファイルシステムなどを含む。ハイパーバイザーやJava仮想マシンとの機能重複を取り除いたほか、通常のOSよりもスケジューラを軽量化し、メモリ、CPUのオーバーヘッドを削減することで優れた性能を実現するという。ステートレスで設定管理やチューニングが不要など、容易な管理もうたっている。Tomcat、JBoss、SpringSourceなどのJavaフレームワークとの統合性もあり、Java仮想マシン上のJavaScript、Scala、Clojure、それにjRubyとJythonを利用してのRubyやPythonなど、Java以外のアプリケーションもサポートする。

 KVM、Xenの各ハイパーバイザー上で動くほか、Amazon EC2でも利用できる。VMware、x86アーキテクチャ以外のサポートも予定しており、年内に実現の予定という。memcachedやCassandraをそれぞれバンドルしたイメージも公開予定とのことだ。

OSvプロジェクト
http://www.osv.io/

米Cloudius Systems
http://www.cloudius-systems.com/