Ubuntu 13.04ベースの「Linux Mint 15」がリリース

 Linux Mint開発チームは5月29日、LinuxディストリビューションLinux Mintの最新安定版「Linux Mint 15」(開発コード「Olivia」)を公開した。デスクトップ環境には「Cinnamon 1.8」と「MATE 1.6」を搭載、「これまでで最も野心的なリリース」という。

 Linux MintはUbuntuベースのLinuxディストリビューション。軽量なデスクトップ環境を提供し、洗練されかつ使いやすいディストリビューションを目指している。ベースとするUbuntuのバージョンは13.04(「Raring Ringtail」)。

 ログインや認証といった機能を持つディスプレイマネージャ「MDM」はバージョン1.2にアップデートされ、greeter(ログインスクリーン)にはGTKベースの「GTK greeter」やテーマを利用できる「GDM greeter」、HTML5ベースのテーマに対応する「HTML greeter」の3種を用意する。

 また、新たに「Software Sources」(MintSouces)と「Drive Manager」(MintDrivers)の2つのツールが導入された。Software Sourcesはパッケージレポジトリを管理するツールで、software-properties-gtkを置き換えるものとなる。サードパーティのレポジトリも管理できるという。Drive ManagerはUbuntuと同じバックエンドを利用するドライバ管理ツールで、AMDとNVIDIAなどのグラフィックドライバをインストールできる。ドライバはパッケージ名別にリストされ、バージョンも明記されている。

 デスクトップ環境には、GNOME 3ベースのCinnamonとGNOME 2ベースのMATEが用意されている。バージョンはそれぞれ1.8および1.6。Cinnamon 1.8は5月にリリースされた最新版で、ウィジェット機能「Desklets」(Desktop Widgets)を導入したほか、ファイルマネージャ「Nemo」やスクリーンセーバー、設定の改善などが特徴となる。Deskletsやアプレット、テーマ、拡張を直接インストールできる「Spices Managment」も加わっている。

 MATE 1.6は4月にリリースされた最新版で、GLibの最新機能を利用して非推奨のパッケージやライブラリを置き換えた。たとえばmateconfはgsettingsに、matecorbaとmatecomponentはdbusなどに変更されている。ファイルマネージャの「Caja」やソフトウェア管理機能なども改善されている。

 Linux MintはプロジェクトのWebサイトより入手できる。Cinnamon、MATEともに32ビット版と64ビット版が用意されている。

Linux Mint
http://www.linuxmint.com/