Webブラウザ上での操作でカスタムOS環境を作成できる「SUSE Studio 1.3」公開
独SUSE(Attachmate傘下)は4月11日(ドイツ時間)、OSのカスタマイズやソフトウェアのプリインストールといった作業を加えたOSイメージを作成できるツール「SUSE Studio 1.3」GA(一般公開)版を公開した。Hyper-VやKVMサポートの強化、クラウドサービスとの連携強化などが行われている。SUSE Studioを無償で利用できるWebサービス「SUSE Studio Online」も公開されている。
SUSE Studioは、OS環境やプリインストールされるアプリケーションなどのカスタマイズを行った仮想マシンイメージやCD/DVDイメージなどを作成できるツール。ソフトウェアアプライアンスを作成したり、クラウド環境で実行させる仮想マシンイメージの作成などに利用できる。作成したアプライアンスをWebブラウザ上でテストする機能も持つ。対応WebブラウザはWindowsおよびLinux上のFirefoxおよびGoogle Chrome、Internet Explorer。
SUSE Studio 1.3は、2011年7月に公開されたバージョン1.2以来のアップデートで、仮想化やクラウドなどのトレンドを取り込んだ。強化点としては、まずMicrosoft Hyper-Vのサポートがある。Hyper-V管理コンソール統合に必要なドライバを含んだイメージを作成することが可能になり、SUSE Studioで構築した仮想アプリケーションを容易にWindows Server環境で動せるという。
KVM関連では、qcow2形式のディスクイメージが作成可能になっている。これにより性能が改善され、またSUSE CloudやOpenStackとの統合も可能になる。
クラウドサポート機能として、新たにSUSE CloudやOpenStack、KVM向けのイメージを作成できるようになった。また、作成したイメージをSUSE CloudやAmazon EC2にそのままアップロードして利用できるようにもなっている。Amazon EC2では全リージョンがサポートされ、デプロイインターフェイスも強化されている。
これらの機能強化により、SUSE StudioではVMware/VirtualBox、Xen、KVM、Hyper-V、OVF仮想マシン、SUSE Cloud、OpenStack、Amazon EC2といった主要な仮想化およびクラウドプラットフォームをサポートすることになる。
ライフサイクル管理も強化され、新たに加わった「update」タブから「SUSE Lifecycle Management Server」を管理エージェントとして加えることが可能となった。Lifecycle Management Serverの設定作業を省略でき、デプロイしたイメージにパッチをあてるなどの管理を行えるという。
SUSE StudioはプロジェクトのWebサイトより入手できる。
SUSE Studio
http://susestudio.com/
独SUSE(Attachmate傘下)
http://www.suse.com/