「Enlightenment 17(E17)」がリリース、12年ぶりのメジャーアップデート

 Enlightenment開発チームは12月21日、ウィンドウマネージャ「Enlightenment」の最新版「Enlightenment 0.17(E17)」(開発コード「ZERO」)をリリースした。12年ぶりのメジャーリリースとなる。

 EnlightenmentはX Window System上で動作するウィンドウマネージャ。軽量かつ多機能で、GNOMEやKDEといったデスクトップ環境の代替としても利用できる。

 E17は、1997年にリリースされたE16以来のメジャーリリースとなる。プロジェクトチームは2000年より開発を進めており、11月にアルファ版をリリースしていた。E16を完全に書き直し、軽量化、小型化、高速化を図っている。また仮想デスクトップ機能や通知エリア、パネルといった要素を備える。アニメーションやシャドウなどのエフェクトも利用できる。

 これまでのウィンドウマネージャープロジェクトから拡大し、基本ライブラリスイートのEFL(Enlightenment Foundation Libraries)をベースとすることで、モバイル端末から高性能なマルチコア搭載デスクトップまでさまざまな端末向けにUIを作成できるという。EFLはキャンバスレイヤーのEvas、メタオブジェクトデザインライブラリのEdje、データ型ライブラリのEina、イベント処理のEcoreなど多数のコンポーネントで構成される。プロジェクトによると現在、コードの約80%がスダンドアロンのライブラリとなっているという。プロジェクトは同日、EFLの最新版となる1.7.4もリリースしている。

 E17はプロジェクトのWebサイトよりダウンロードできる。ライセンスは二条項BSDライセンス。Linuxを主要なプラットフォームとするが、EFLのコア部分はLinux、BSD、SolarisなどのUNIX系OSをサポートし、Mac OS XやWindowsもサポートするという。

Enlightenment.org
http://www.enlightenment.org/