オープンソースの電子書籍管理「Calibre 0.9」がリリースーーAndroid端末に対応
9月28日、オープンソースの電子書籍管理ソフトウェア「Calibre」の最新版「Calibre 0.9.0」が公開された。Androidサポートの強化が行われ、無線LANやUSB経由でのAndroid端末との接続が可能になったほか、電子書籍リーダー機能も強化されている。
CalibreはPythonで実装された電子書籍管理ソフトウェア。EPUBやFB2、LIT、MOBI、PDF、PDB、RTF、TCR、TXTZなど多数のフォーマットに対応し、ライブラリの管理や電子書籍ビューア、電子書籍フォーマットの変換、電子書籍リーダーとの同期といった機能を持つ。ニュースサイトなどからニュースを取得して電子書籍に変換する機能もある。ライセンスはGPLv3で、WindowsおよびMac OS X、Linuxに対応する。
バージョン0.9は約1年半ぶりのメジャーアップデートで、電子書籍ビューアの改善、ユーザーインターフェイスの一新、Android対応などが主な強化点となる。
電子書籍ビューアではテキストを複数のページに分割表示する「Paged」モードや、ツールバーやメニューバーなどを表示しない新しいフルスクリーンモードが追加された。設定を「テーマ」として保存し、照明の少ない夜間など状況に応じてテーマを切り替る機能も追加されている。TeXやMathMLなどで入力された数式の表示にも対応したほか、ユーザーインターフェイスは現代的なルック&フィールに一新されている。
Androidサポートも強化され、無線LANもしくはUSB経由でAndroid端末と接続できるようになった。多くのAndroid端末ではUSB接続でのMTP(メディア転送プロトコル)が利用できるが、CalibreはWindows(Vista以上)とLinuxでMTP経由での転送をサポートするという。
Windows版ではプログラム本体とライブラリ、設定などをUSBメモリに保存して持ち運べる「Calibre Portable」も導入された。フォーマット変換機能ではAmazon Kindleで利用されているフォーマットである「KF8」に対応、KF8形式の電子書籍をほかのフォーマットに変換できるという。PDF出力機能も改善されている。
Calibre 0.9はプロジェクトのWebサイトより入手できる。
Calibre
http://calibre-ebook.com/