米Facebook、モバイルWebブラウザ向けテストツール「Ringmark」のオープンソース化を完了
米Facebookは6月15日、モバイルWebブラウザに向けたテストツール「Ringmark」のオープンソース化が完了したことを発表した。Ringmarkは個々のモバイルWebブラウザがどのような機能を実装しているかを簡単にチェックできるテストツールで、WebブラウザでRingmarkを稼働させているWebサイトにアクセスするだけでテストを実行できる。
Ringmarkは「包括的かつ公正で、開発者が本当に必要としている機能セットをテストできる」というテストスイート。http://rng.io/で公開されており、WebブラウザでこのWebサイトにアクセスすることでテストを実行できる。テストは「Ring 0」から「Ring 2」の3段階に分かれており、Ring 0は多くの携帯電話向けWebブラウザに実装されている基本的な機能を、Ring 1は一般的なアプリケーションを開発する際に必要とされる機能を、Ring 2はWebRTCやWebGLといった今後導入されると期待される機能についてのテストを行える。Webアプリケーションの開発者はこれを利用して、すぐにWebブラウザの機能レベルを把握できるという。たとえば、Ring1の機能をサポートするWebブラウザでは50スプライトのアニメーションを30FPSで表示でき、Ring2をサポートするWebブラウザでは同じフレームレートで100スプライトのアニメーションを表示できるという。Ringmarkの現在のバージョンは1.3.1。
RingmarkはFacebookがBocoupと共同開発したものだが、すでにWorld Wide Web Consortium(W3C)およびW3CコミュニティグループのCore Mobile Web Platform Community Groupに寄贈されている。一部の仕様はオープンソースで公開されていたが、今回テストを実行するサーバー側のコードも公開し、完全にオープンソース化された。これにより、独自のテストを追加するなどしてカスタマイズしたRingmarkをより容易に利用できるようになる。
RingmarkはMac OS XおよびLinux、WindowsなどのOS上で実行可能で、Apache HTTPサーバーやPHP、Node.jsなどが必要となる。ライセンスは三条項BSDライセンス。
米Facebook
http://www.facebook.com/
Ringmarkプロジェクトページ
https://github.com/facebook/rng.io