グラフィカルな管理ツールを用意し、Windows Serverも利用できるKVM型VPS「GMOクラウドVPS」の性能をチェック 2ページ

GMOクラウドVPSのセットアップ

 VPSサービスは専用サーバーサービスと比べ、申し込みからサーバーが利用可能になるまでの待ち時間が短いのも特徴の1つだ。GMOクラウドVPSの場合、最短で即日でVPSが利用可能となる。

 GMOクラウドVPSの申し込みは、申し込みページからオンラインで行える(図4)。

図4 GMOクラウドVPSの申し込みはオンラインで行える
図4 GMOクラウドVPSの申し込みはオンラインで行える

 ここで申し込みたいプランを選択し、「お申し込み」をクリックすると契約期間やOS、コントロールパネル(有料オプション)の有無、インストールするパッケージを選択する画面が表示される(図5)。

図5 申し込み画面では使用するスペックを選択できる
図5 申し込み画面では使用するスペックを選択できる

 契約と同時にドメイン名を取得・設定することも可能だ。もちろん、ドメイン名設定をここでは行わず、あとから変更することも可能で、ここでドメイン名を割り当てない場合は自動的にドメイン名が設定される。設定されるドメイン名は明示されていないが、「sub<ランダムな数字>.hmk-temp.com」というドメイン名が割り当てられるようだ(図6)。

図6 ドメイン名の取得・設定も申し込みと同時に行える。もちろんドメイン名を設定しないことも可能だ
図6 ドメイン名の取得・設定も申し込みと同時に行える。もちろんドメイン名を設定しないことも可能だ

 続いて利用者の情報や、ドメインを取得する場合はそのドメインを申請する際に必要な情報、支払い方法などを入力すれば申し込みが完了する。支払いについてはクレジットカードおよび銀行振込が利用可能だ(図7)。

図7 支払い情報などを入力していく。最後には内容確認画面が表示される
図7 支払い情報などを入力していく。最後には内容確認画面が表示される

 申し込みが完了すると、サーバーの管理や契約情報の管理を行う「VPSポータル」のログインURLとユーザーID、パスワードといった情報が登録したメールアドレスに送付される。このアカウント情報を使ってVPSポータルへのログインが可能だ(図8)。

図8 サーバーや契約情報の管理は「VPSポータル」で行う
図8 サーバーや契約情報の管理は「VPSポータル」で行う

 また、サーバーの設定完了時には設定完了メールが送付される。こちらにはVPSのドメイン名やIPアドレス、管理者アカウント名、パスワードが記載されている。ただし、この時点ではVPSは起動されていないため、VPSにアクセスするにはVPSポータルにログインしてVPSの起動操作を行う必要がある。

VPSを操作する

 VPSの起動は、VPSポータルの「VPSコンソール」から行える。「契約一覧」から起動したいVPSのアイコンを選び、「サーバー動作管理」の「起動」にドラッグ&ドロップする(図9)。

図9 「契約一覧」から起動したいVPSのアイコンを選び、「サーバー動作管理」の「起動」にドラッグ&ドロップするとサーバーが起動する
図9 「契約一覧」から起動したいVPSのアイコンを選び、「サーバー動作管理」の「起動」にドラッグ&ドロップするとサーバーが起動する

 確認ダイアログが表示されるので、「実行」をクリックするとVPSの起動が開始される(図10)。

図10 ドラッグ&ドロップ後に確認ダイアログが表示される
図10 ドラッグ&ドロップ後に確認ダイアログが表示される

 サーバーの状態は「契約一覧」内に表示されるが、これは自動では更新されないため、「リロード」をクリックして手動で状態を確認する必要がある。VPSアイコン横の「OFF」アイコンが「ON」になれば、起動は完了だ(図11)。

図11 VPSアイコン横の「OFF」アイコンが「ON」になれば起動完了だ
図11 VPSアイコン横の「OFF」アイコンが「ON」になれば起動完了だ

 サーバーの初期パスワードは設定完了時に送付されるメールに記載されている。また、アイコンを「サーバー情報」にドラッグ&ドロップすることでも確認できる(図12)。

図12 「サーバー情報」ではパスワードを含むサーバーの情報を確認できる
図12 「サーバー情報」ではパスワードを含むサーバーの情報を確認できる

 「サーバーパスワード」にドラッグ&ドロップすると、パスワードのリセットを行える。パスワードを忘れてしまった、といった場合などに利用できる(図13)。

図13 「サーバーパスワード」ではパスワードのリセットを実行できる
図13 「サーバーパスワード」ではパスワードのリセットを実行できる

 「OSの再インストール」では、OSの再インストールが可能だ。現時点ではOSやパッケージの変更はできないが、7月にはこれらの機能の実装も予定されている(図14)。

図14 OSを再インストールしたい場合は「OSの再インストール」機能を利用する
図14 OSを再インストールしたい場合は「OSの再インストール」機能を利用する

VPSコンソールでVPSの初期設定を行う

 VPSのアイコンを「コンソール」にドラッグ&ドロップすると、「コンソールウィンドウを開きます」というダイアログが表示され、ここで「実行」をクリックするとVPSのデスクトップやコンソールにアクセスできるコンソールウィンドウが開く。このコンソールウィンドウはWebブラウザのポップアップウィンドウとして開くので、Webブラウザによってはポップアップの表示を許可しておく必要がある。また、コンソールはJavaを利用しているので、Webブラウザ上でJavaアプレットを実行できるようにもしておく必要がある(図15、16)。

図15 「コンソール」ではサーバーのコンソールにアクセスできる
図15 「コンソール」ではサーバーのコンソールにアクセスできる
図16 ポップアップウィンドウが開くので、ポップアップを有効にしておく必要がある。また、コンソールはJavaアプリケーションなので、Javaも利用できるよう設定しておこう
図16 ポップアップウィンドウが開くので、ポップアップを有効にしておく必要がある。また、コンソールはJavaアプリケーションなので、Javaも利用できるよう設定しておこう

 Linuxが稼働しているVPSの場合、コンソールに接続するとテキストコンソールが表示される。このコンソールはSSHなどのリモートシェルを利用したものではないため、sshdが停止している状態でも直接仮想コンソールにアクセスできる。VPSの初期状態ではユーザーアカウントはrootのみが用意されているので、まずはrootでログインし、rootパスワードの変更や作業用ユーザーアカウントの作成/設定、パッケージの更新といった各種設定を行うことになる(図17)。

図17 Linuxが稼働しているVPSの場合、テキストコンソールが表示される
図17 Linuxが稼働しているVPSの場合、テキストコンソールが表示される

 Windowsが稼働しているVPSの場合は、コンソールに接続するとWindows Serverのロック画面が表示される(図18)。

図18 Windowsが稼働しているVPSでは、Windows Serverのデスクトップにアクセスできる
図18 Windowsが稼働しているVPSでは、Windows Serverのデスクトップにアクセスできる

 一般的なWindows Serverと同様、「ログオンするにはCtrl+Alt+Delを押してください」と表示されているので、ここでウィンドウ上部に表示されている「Send Ctrl-Alt-Del」をクリックするとログイン画面が表示される(図19)。

図19 「Send Ctrl-Alt-Del」をクリックするとログイン画面が表示される
図19 「Send Ctrl-Alt-Del」をクリックするとログイン画面が表示される

 ログイン後はWindows Serverのデスクトップが表示され、ここで各種設定や操作、アプリケーションの利用が可能だ(図20)。

図20 Windows Serverのデスクトップが表示される。デスクトップを直接操作しているかのようにWindows Serverを利用できる
図20 Windows Serverのデスクトップが表示される。デスクトップを直接操作しているかのようにWindows Serverを利用できる

 あとはLinuxの場合と同様、ログインパスワードの変更や作業用ユーザーの作成、アプリケーションのインストールなどを行えば良い。

 なお、Windows Serverの場合はVPSコンソールから操作を行うよりも、Windowsのリモートデスクトップ接続を利用して操作したほうが快適だ(図21)。

図21 Windows Serverを利用する場合、Windowsのリモートデスクトップ接続を利用することをおすすめする
図21 Windows Serverを利用する場合、Windowsのリモートデスクトップ接続を利用することをおすすめする

 Windowsリモートデスクトップを利用する場合、リモートデスクトップでの接続を許可するユーザーはあらかじめ指定しておく必要がある。「システムのプロパティ」の「リモート」タブを開き、「ユーザーの選択」をクリックすると設定画面が表示される(図22)。ここで接続を許可するユーザーを追加しておこう。

図22 リモートデスクトップでの接続を許可するユーザーはあらかじめ指定しておく必要がある
図22 リモートデスクトップでの接続を許可するユーザーはあらかじめ指定しておく必要がある

 実際にリモートデスクトップ接続を使って操作してみたが遅延はほとんどなく、非常に快適に操作できた(図23)。

図23 リモートデスクトップでは快適にデスクトップを操作できる
図23 リモートデスクトップでは快適にデスクトップを操作できる