米Red Hat、クラウド技術「OpenShift」のオープンソース版を公開

 米Red Hatは4月30日、同社が開発するプラットフォーム・アズ・ア・サービス(PaaS)システム「OpenShift」のオープンソース版「OpenShift Origin」を発表した。OpenShiftはRed Hatが2010年に買収したMakaraの技術を土台としたPaaSシステムで、エンタープライズ向けサービスや機能開発や実装に利用されている。

 OpenShiftは2011年5月にインフラ・アズ・ア・サービス(IaaS)の「CloudForms」とともに発表されたクラウド技術。Java EE 6、Ruby、Node.js、PHP、Perl、Pythonなどをサポートし、JBoss、MongoDB、MySQL、PostgreSQLなどのミドルウェアコンポーネントを統合した。開発者はMaven、Jenkins、Eclipseなどの開発ツールを利用でき、コマンドラインとWebインターフェイスを利用して容易に利用や管理ができるという。

 OpenShiftのオープンソース化は発表当時より予定していたもので、1年がかりでの実現となった。ライセンスはApache License 2.0。

 OpenShift Originを利用することで、PaaS環境をプライベートな環境や自社ネットワーク内で動かすことができる。また、独自のミドルウェアやフレームワークを統合したり、オープンソースのIaaSシステムと組み合わせてクラウドスタックを構築する、といった使い方もできるという。

 Red Hatは「クラウドをオープンかつ活発にするには、実装がライセンスとガバナンスの両方で真にオープンである必要がある」と述べており、スポンサーとして参加しながらコミュニティによる開発に期待を寄せている。

 OpenShift Originの開発リポジトリはGithubで公開されている。また、容易にOpenShiftを利用できる「Openshift Origin LiveCD」も公開されている。

米Red Hat
http://www.redhat.com/

OpenShift
https://openshift.redhat.com/app/

OpenShift Originのダウンロード
https://openshift.redhat.com/app/opensource/download