Smalltalkのオープンソース実装「Pharo 1.4」リリース
The Pharo Teamは4月20日、オブジェクト指向プログラミング言語「Smalltalk」のオープンソース実装「Pharo 1.4」を公開した。インストール不要で実行できるWindowsおよびMac OS X、Linux向けの「1クリックディストリビューション」も公開されている。
PharoはオープンソースのSmalltalk実装である「Squeak 3.9」のフォークで、クリーンかつフリーのSmalltalk環境を目指すという。安定したコア、テストスイート、開発ツールなどを特徴とし、ミッションクリティカルなSmalltalkアプリケーションの構築・実装プラットフォームと位置付けられている。ライセンスはMIT License。
Pharo 1.4ではバグトラッカーに寄せられたは860以上の問題に対して対応したという。変更点としては新しいコードモデル「Ring」の導入がある。RingはPharoの土台モデルとなるもので、履歴分析をサポートする。構造レベルとランタイムレベルで共通のAPIを提供し、ホスト環境とツールが直接やりとりや統合できるという。
また、スタートアップ設定スクリプトのサポート、和集合/共通集合操作の改良、「ヘッドレス」サポートや、スタートアップエラー、プリミティブなシミュレーションの改善、「FileSystem」モジュールの導入なども行われているという。UIやツール、Zincサーバー関連も強化されている。
開発チームによると、Pharo 1.4のリリース完了を受け、現在はバージョン2.0に向けた開発を開始しているとのこと。