JettyがSPDYをサポートした「Jetty 8.1.2」リリース、SPDY支援を表明

 HTTPサーバー/Java ServletコンテナのJetty開発チームが米Googleが開発したプロトコル「SPDY」を積極的にプッシュしている。先にリリースした最新版でサポート、今後WebSocketと同様に支援していくという。

 Jettyは静的、動的なコンテンツ向けの非同期HTTPサーバー、非同期HTTPクライアント、標準ベースのServletコンテナなどの機能を持つ。OSGi、JNDI、JMX、JASPI、AJP、WebSocketなどをサポートし、スタンダロンまたは組み込みで利用できる。プロジェクトはEclipse Foundationでホスティングされている。

 SPDYはGoogleが2009年秋に発表したプロトコルで、HTTPヘッダ圧縮や多重化技術を利用してクライアントとサーバー間のやりとりを短縮し、Webページ送受信の高速化を図る。最大で3倍高速化が可能という。TLS(Transport Layer Security)を利用することで、安全性も強化できるという。Googleは標準化団体The Internet Engineering Task Force(IETF)に仕様を提出している。

 Jettyは最新版「Jetty 8.1.2」および「Jetty 7.6.2」で、クライアントとサーバーの両方でSPDYをサポートした。TLS拡張のTLS Next Protocol NegotiationのJava実装モジュールを提供、Webアプリケーションに変更を加えることなく、SPDYのメリットを享受できるという。利用にはOpenJDK 1.7以上が必要となる。

 Jettyの開発チームはSPDY支持を明らかにするブログで、「Google Chrome」でのサポート、「Firefox 11」でのオプション対応を紹介し、まもなくクライアント側の50%以上がサポートすると状況を報告。Googleの主要サービスでのサポートや今月スタートしたTwitterによるサポートにも触れ、「Webの主要なプロトコルとしてHTTPを置き換えるものになるだろう」と予想している。

Jetty
http://jetty.codehaus.org/jetty/