「高速開発モード」で開発者を支援するRuby on Rails 3.2リリース

 1月20日、Ruby on Railsの最新版「Ruby on Rails 3.2」がリリースされた。新たに「Faster dev mode」(高速開発モード)が加わり、大規模アプリケーションでは速度に歴然とした差が出るという。

 Ruby on RailsはRuby向けのWebアプリケーションフレームワーク。MVC(Model-View-Contorol)アーキテクチャを持つフレームワークで、「設定より規約」や「同じことを繰り返さない」などの理念を持ち、開発者の生産性向上を目的に掲げている。

 Ruby on Rails 3.2は、2011年8月にリリースされた3.1以来のメジャーリリースとなる。最大の特徴は、「Faster Dev Mode」という高速モードの導入。「Active Reload」に着想を得た機能で、開発時に全コンポーネントをリロードするのではなく、変更のあったクラスのみをリロードすることで、開発速度を大きく改善するという。また、最新のルーティングエンジン「Journey」によってリクエストの処理やリンク生成も高速になっているという。

 このほか、ARelをつかって生成するクエリを確認(Explain)する方法が導入された。SQL生成時に「.explain」を付加することで、クエリ内容を確認できる。遅いクエリが発生した場合に自動的にExplainを行う設定も可能で、開発モードではデフォルト設定でクエリ時間が0.5秒以上になると自動でExplainが実行されるようになっている。また、マルチユーザー、マルチアカウントのアプリケーションでユーザー別にログをフィルタリングできる機能も加わっている。これらにより、デバッグ作業などを支援する。

 Rails 3.2はRuby 1.8.7以上が必要、Ruby 1.9.2もサポートする。

Ruby on Rails
http://rubyonrails.org/