2011年急上昇のOSSプロジェクト発表、HBaseやHadoopといったビックデータ関連が人気

 オープンソースのサポートを提供する米OpenLogicは1月6日(米国時間)、2011年のオープンソーストレンドに関するレポートを発表した。ビックデータのトレンドを反映し、2011年に受け入れが進んだプロジェクトとして「HBase」や「Hadoop」などを挙げている。

 OpenLogicは企業向けにオープンソースのサポートを事業とするベンダーで、オープンソースのコード管理サービス「OLEX」などを提供する。今回、OLEXなどを利用して250以上の顧客企業から収集したデータ、それに米Googleが公開している検索データを組み合わせ、人気のオープンソースプロジェクトを調べ、「2011 Open Source Adoption Trending Report」としてまとめた。調査期間は2011年1月から同11月までで、2010年1月から同11月までのデータと比較した。

 総合トップ5では、Hadoopeを土台としたカラム志向分散データベースシステムHBaseが首位に輝いた。2位以下は、「Node.js」、「nginx」、Hadoop、「Rails」となった。Node.jsは米Googleの「V8」ベースのサーバーサイドJavaScript環境、nginxはHTTPとメールプロキシサーバー。

 分野別では、(1)Web/アプリケーションサーバー、(2)アプリケーションフレームワーク、(3)データベースとビックデータ、の3分野で、昨年よりも指標が上向いたもの、昨年並みのもの、下向いたものを選んだ。

 (1)のWeb/アプリケーションサーバーでは、Node.jsとnginxが上向き、「JBoss」や「GlassFish」が下向きとなった。昨年並みはApache Software Foundationの「Tomcat」と「HTTP Server」。

 (2)のアプリケーションフレームワークでは、Railsが上向きに、下向きはなしで、昨年並みのプロジェクトは「Spring」、「Grails」、「Struts」が選ばれた。

 (3)のデータベースとビックデータでは、HBase、Hadoopに加え「MongoDB」が挙がった。昨年並みは「MySQL」と「PostgreSQL」、NoSQLの1つ「Apache CouchDB」は下向きのプロジェクトとしてリストされている。

米OpenLogic
http://www.openlogic.com/