NoSQLデータベースRedisのメジャーアップデート版となる2.4系がリリースされる

 NoSQLデータベースのRedis開発チームは10月17日、最新の安定版「Redis 2.4.1」を公開した。Redis 2.4系では新コマンドの追加やパフォーマンスの向上など、多数の改良が行われている。ただし、2.0で導入された仮想メモリ機能は非推奨となっている。

 RedisはRuby、Python、PHP、Erlang、Tcl、Perl、Lua、Java、Scala、Clojureなどの言語から利用できるKey-Valueストア型データベース。ANSI Cで書かれており、速度、永続化、マスター/スレーブのデータレプリケーションなどの特徴を持つ。Linuxや各種BSD、Mac OS X、SolarisなどのPOSIX互換システムで動作する。プロジェクトは米VMwareの出資を受けている。

 Redis 2.4.1は、10月15日にリリースされた初の2.4系「Redis 2.4.0」にバグフィックスを加えたもの。Redisは利用できる実メモリ容量以上のサイズのデータに対応する仮想メモリ機能を備えているが、2.4系ではこの機能が非推奨となった。同機能は引き続き利用できるが、警告が出る。仮想メモリ機能は今後、完全に削除する予定という。

 2.2系で導入されたメモリ利用の効率化もより進められた。小規模なソートセットでのメモリ利用を削減しているという。また、オブジェクトイントロスペクションのための「OBJECT」コマンドやクライアントイントロスペクションのための「CLIENT」コマンドの追加、スレーブ接続がノンブロッキングになる、といった細かい変更点も多数加えられている。RDB永続化の高速化、テストフレームワーク改善、Jemallocサポートによるメモリ断片化問題の回避なども行われている。

 なお、Redis 2.4は2.2系と基本的には互換性があり、2.2系を使用していたシステムではそのまま2.4系を利用できるとのこと。ただし、2.4で作成した.rdbおよびAOFファイルが2.2では利用できない。また、2.4のスレーブを2.2のマスターに接続することは可能だが、その逆はできないとのこと。このような構成はシステムのバージョンアップが必要な場合に向けたものだという。

 RedisはBSD Licenseで公開されており、プロジェクトのWebサイトより入手できる。

Redis
http://redis.io/