「iOS 5」対応を進めた「MonoDevelop 2.8」がリリース

 米Xamarinは10月5日、オープンソースの.NET統合開発環境(IDE)の最新版「MonoDevelop 2.8」を公開した。先に米Appleが発表した「iOS 5」への対応が中心となる。

 MonoDevelopはC#やその他.NET言語向けのIDE。Linux、Windows、Mac OS X上でASP.NETアプリケーションを作成したり、Visual Studioで作成した.NETアプリを容易にLinuxへポーティングできる。米NovellのMonoチームが主導してきたが、米AttchmateによるNovell買収後にMiguel de Icaza氏が中心となって立ち上げたXamarinのプロジェクトとなった。

 バージョン2.8は、2.6以来1か月足らずでのリリースとなった。主な強化点は、米Appleの「Xcode4」の統合、「iOS 5」の「Storyboard」サポートなど、Mac開発周りとなる。

 Xcode 4の完全統合により、UIデザイナー「Interface Builder」などXcodeの機能と連携が可能となった。Xcode4が活用できるサンプルも追加した。

 Storyboardは、Xcodeを使ってアプリケーション全体のワークフローを設計できるツール。最新版では、.xibとStoryboardファイルの変更を認識し、自動でプロジェクトファイルを更新するという。

 このほか、iOSアプリケーション設定との統合も強化した。約2800種のiOS 5 APIを提供、「iCloud」やTwitter統合などのiOS 5の新機能を活用できる。

 なお、開発チームでは、MonoDevelop 2.8でMonoTouchプロジェクトを開くと新フォーマットへのマイグレーションが行われ、バージョン2.6との後方互換性がなくなってしまう点を警告している。

米Xamarin
http://www.xamarin.com/