CSS 2.1、やっとW3C勧告に

 The World Wide Web Consortium(W3C)は6月7日、「Cascading Style Sheets Level 2 Revision 1(CSS 2.1)」を勧告として発表した。勧告候補となってから4年がかりで正式仕様となったことになる。

 CSSはWebコンテンツにスタイルを加えるための仕様で、W3CのCSS作業グループが仕様を策定している。CSS 2は1998年に勧告となり、2.1は2007年に勧告候補となった。2.1は、2.0のエラーを修正したものとなる。

 CSSが誕生して15年となるが、2.1勧告までに時間がかかった理由について、CSS作業グループで共同チェアを務めるDaniel Glazman氏は、フォーマット機能を多数集めた膨大なコレクションであり、時間を費やしてレビューと検証作業を行ったため、と説明している。その結果、高い品質と相互運用性を持つ仕様となったという。

 2002年に着手したCSS 3では、独立したモジュール化を進める。新しいモジュールとして、レイアウト制御の改善、新しいビジュアルエフェクト、国際化対応などを挙げている。CSS 3はHTML 5と並び、複数のWebブラウザで対応が進んでいる。

 W3Cは同時に、CSS 2.1を土台としたモジュール「CSS Color Module Level 3」「A MathML For CSS Profile」も勧告として発表した。前者はテキスト、ボーダー、背景に色を指定するモジュールで、後者は数式利用に関するモジュールとなる。

The World Wide Web Consortium(W3C)
http://www.w3.org/

「Cascading Style Sheets Level 2 Revision 1(CSS 2.1)」
http://www.w3.org/TR/2011/REC-CSS2-20110607/