TeXをバックエンドとするグラフィカルなドキュメントプロセッサ「LyX 2.0」リリース

 5月8日、ドキュメントプロセッサ「LyX 2.0」がリリースされた。LyXはGUIによる操作が可能なドキュメントプロセッサで、「WYSIWYG」ではなく、ドキュメントの構造「WYSIWYM(What you see is what you mean)」に基づいたドキュメントを作成できる。バックエンドにはTeX/LaTeXを利用しており、美しい組版が可能。Linux/UNIX、Mac OS X、Windowsなどに対応する。

 バージョン2.0では、高度な検索機能、インラインでのスペルチェック、ドキュメント比較などの新機能が多数加わった。中でも検索では、数式をはじめLyXウィンドウに挿入するものをなんでも検索バーに入力可能という。

 バックエンドでのXe TexとLua TeXのサポートが実装され(Lua TeXは実験的サポート)、外部のコンバーターなしにXHTML出力も可能となった。アウトプット関連機能を強化、デフォルトのアウトプットフォーマットの設定、フォントなどのドキュメント単位でのカスタマイズ、子文書内でのマスタードキュメントのアップデートや閲覧が可能となった。

 LyXプロジェクトは開始から15周年を迎えており、LyX 2.0は「大人になった(成熟した)バージョン」とされている。また、1.6系のメンテナンスリリースであるLyX 1.6.10もリリースされている。

LyX.org
http://www.lyx.org/

ダウンロード
http://www.lyx.org/Download/