FFmpegの開発方針に不満を持ったメンテナーら、「Libav」としてフォーク

 FFmpeg.orgのメンテナー、Ronald S. Bultje氏は3月13日、「Libav.org」という名称の下でFFmpegの開発を進めていくことを発表した。コードはFFmpegのコードベースを用いる。今後、WebサイトなどのインフラをLibav.orgに移行させていくという。

 FFmpegは、動画や音声の録音、変換、ストリーミングのためのクロスプラットフォームソリューション。C言語をベースとし、Libavcodec、Libavformatなどのライブラリを含む。最新版は2010年10月に公開されたバージョン0.6.1で、ライセンスはLGPLまたはGPLを利用できる。

 FFmpegプロジェクトはFabrice Bellard氏が創始し、2004年よりMichael Niedemayer氏が中心となって保守作業を行ってきた。だが2011年1月中旬、FFmpeg開発者18人は新しいメンテナンスチームを発表した。開発者らはNiedemayer氏のプロジェクトマネジメントへの不満を示しており、新チームは同氏に知らせずに結成された模様。Bultje氏もその1人となる。

 Bultje氏はこの日、プロジェクトの新名称をLibavと決定したこと、今後、Webサイト、メーリングリスト、ロードマップなどのインフラをLibav.orgドメイン下に移すことなどを発表した。移行期間中、ソースコードやWebサイトでFFmpegへの参照を設けるが、将来的にはこれもなくしていくとしている。

Libav.org
http://libav.org/