ZendがZend Framework 1.11を発表、クラウドとモバイル対応を強化

 米Zend Technologiesは11月2日(米国時間)、年次カンファレンス「ZendCon 2010」で最新のPHP開発フレームワーク「Zend Framework 1.11」の一般提供を開始したと発表した。クラウドの移植性のためのAPIの導入やモバイル対応が特徴となる。

 Zend FrameworkはPHP開発用のフレームワークで、オープンソースとして提供されている。

 最新版では、Zendが米IBMや米MicrosoftらとすすめているクラウドAPI「Simple Cloud API」を導入した。主要なクラウドプラットフォーム上でのクラウドアプリケーション開発を簡素化するもので、Zend Frameworkはこの取り組みを導入した最初の製品となる。

 「Amazon Simple DB」や「Microsoft Windows Azure Table」などのストレージソリューションとの統合を実現する「Document Service」をはじめ、「Queue Service」「Storage Service」が含まれている。これらを利用することで、複数のクラウドサービスに対応するアプリケーションを開発できるという。

 モバイルでは、端末の種類と機能を検出する機能を提供、開発者は「Tera-WURFL」または「DeviceAtlas」を利用できる。dojox.mobileを含む「Dojo Toolkit 1.5」にも対応した。これらにより、「iPhone」「Android」などのスマートフォンをターゲットにしたPHPアプリケーションを構築できるという。

 Zend Framework 1.11は同社のWebサイトよりダウンロードできる。

 Zendはこのほかにも、「VMware Workstation」を統合し、クラウド開発が可能となった最新のIDE「Zend Studio 8.0」も発表している。

米Zend Technologies
http://www.zend.com/

「Zend Framework 1.11」ダウンロード
http://framework.zend.com/download/latest