Linux版のOpenOffice.org、Gstreamerを採用

 オープンソースのオフィススイート「OpenOffice.org」の開発者は7月1日、LinuxおよびUNIX版のマルチメディアフレームワークを「Gstreamer」ベースに一新したと発表した。幅広いLinuxとUNIXユーザーへのアピールを狙う。

 これまでLinuxおよびUNIX版のマルチメディアソリューションとして、Sun Microsystems(米Oracleが買収)の「Java Media Framework(JMF)」を土台としたバックエンドを提供していたが、Gstreamerを土台にバックエンドをスクラッチから書き直した。

 開発チームでは変更の背景について、JMFのプラットフォーム独立性、性能などに着目してJMFを採用したが、「JMFは古くなり、適切なデコーダのサポートが当初予想していたほどよいものではなかった」と説明している。Gstremerはバージョン0.1で完全な対応コーデックセットを揃え、技術も成熟している、と評価している。

 Gstreamerは「Ubuntu」などのディストリビューションで標準サポートされており、すでにユーザーのシステムにインストール済みの場合、OpenOffice.orgのGStreamerバックエンドを有効化するための作業は不要という。Gstreamerバックエンドはデフォルトで有効となっているが、無効化してJMFベースを利用することもできる。

OpenOffice.org
http://www.openoffice.org/