FreeBSDが「FreeBSD 7.3-RELEASE」を公開、次回リリースで7系は終了
FreeBSD Release Engineering Teamは3月23日、最新の安定板「FreeBSD 7.3-RELEASE」を発表した。amd64、i386、pc98、sparc64に対応、FreeBSDのWebサイトより入手できる。7-STABLEブランチでは4回目のリリースとなり、このブランチからはもう1回リリースを公開するという。
7.3-RELEASEでは機能改善と新機能追加が行われている。ファイルシステムZFSがバージョン13にアップデートされたほか、新たにGPTやZFSに対応するブートローダー「gptzfsboot」と、ZFSをサポートするloaderである「zfsloader」が追加された。
また、新たなsysctl変数として「security.bsd.map_at_zero」が加わった。NULLポインタを参照してしまった際の挙動を制御するもので、「1」に設定することでNULLポインタの参照があらかじめ指定しておいた任意のメモリ領域への参照に仮想的に置き換えられる。これにより、NULLポインタに関連する脆弱性を利用した不正なコード実行などを防げるという。
そのほか、malloc(3)およびスレッドライブラリでのロック制御エラーやsched_ule(4)でのデッドロックといった問題の修正や、i386/amd64アーキテクチャにおけるCPUキャッシュ機構の最適化、対応ハードウェアの追加・改善などが行われている。
ユーザーランドでは、「Gnome 2.28.2」や「KDE 4.5.3」、「Perl 5.10」など、デスクトップ環境や各種ツール、アプリケーションがアップデートされている。
開発チームによると、開発チームの多くが8系の作業を進めているが、7系ではもう1回リリースを公開する予定という。「FreeBSD 8.0-RELEASE」は2009年11月に公開されている。
FreeBSD
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