ASETなど、Xen仮想サーバを利用したセキュア・プラットフォーム実証実験を開始

 超先端電子技術開発機構(ASET)、住商情報システム、NEC、富士通の4者は2009年9月28日、仮想サーバ環境で実業務アプリケーションの安心・安全な運用を検証するための実証実験を10月から行うと発表した。ASETが経済産業省から受託した研究「セキュア・プラットフォームプロジェクト」で開発した技術を実業務システムに適用する。

 「セキュア・プラットフォームプロジェクト」は、サーバ統合に必要な仮想サーバ環境の安定性と安全性の強化に関する研究で、仮想サーバ間に強固な隔壁を設けて障害時の被害拡大を防ぐ技術や、内部統制ルール順守を徹底する統合アクセス制御技術を開発した。受託研究期間は2007年度から2009年までの3年間で、富士通とNECが協力した。

 実証実験では、住商情報システムが自社の業務システムに同プロジェクトで開発された技術を適用。オープンソースの仮想化ソフトXenをベースにした仮想サーバ上で運用する。具体的には、住商情報システムが開発・提供している人事給与、勤怠管理、経費精算の3つの基幹系業務システムと、部門共通のファイルサーバを、仮想サーバ上に統合した実証実験システムを構築する。

 実証実験システムでは、企業で適用できることを確認するため、3000人規模の組織を想定。IT運用コスト削減やシステムの安全性向上の観点から技術の効果を検証し、来年3月までに結果を公表する予定。

ASET
http://www.aset.or.jp/

富士通
http://jp.fujitsu.com/

NEC
http://www.nec.co.jp/

住商情報システム
http://www.scs.co.jp/