米Sun、仮想SMPをサポートした「VirtualBox 3.0」正式版

 米Sun Microsystemsは6月30日(米国時間)、オープンソースのデスクトップ仮想化技術「Sun VirtualBox 3.0」を発表した。仮想SMP(対称型マルチプロセッサ)をサポート、大規模データ処理用途でも利用できるという。

 最新版では、性能とグラフィックが大きな特徴となる。性能では、仮想SMPに対応、1台の仮想マシンで最大32個の仮想CPUをサポート可能となった。これにより大量データ処理に対応でき、要求の高いサーバーワークロードで利用できるという。また、SMP向けにハイパーバイザーも強化、性能を最適化できるとしている。

 グラフィックでは、「Open Graphics Library(Open GL) 2.0」に対応、グラフィックアクセラレーションハードウェアを必要とするようなWindows/Solaris/Linux/OpenSolaris用アプリケーションを動かせるという。また、Windowsゲストで「Microsoft Direct3D」をサポート、ゲームソフトウェアやコンピュータモデリングなど、グラフィックを多用するWindowsアプリケーションを仮想環境で動かせる。

 このほか、Webコンソールからデータセンターを管理できるPythonベースのプロジェクト「VirtualBox Web Console」に備えて、APIプラットフォームを強化した(VirtualBox Web Consoleは間もなく公開予定)。

 VirtualBox 3.0は、SunのWebサイトより無償でダウンロードできる。Sunはサポートサービスとして、1ユーザー年間30ドルのサブスクリプションサービスも提供する。

米Sun Microsystems
http://www.sun.com/

「VirtualBox 3.0」ダウンロード
http://www.sun.com/software/products/virtualbox/get.jsp