MySQL設立者の"Monty" Widenius氏がSunを退社

 MySQLの設立者でオリジナルコードの作者であるMichael “Monty” Widenius氏が2月5日、自身のブログで米Sun Microsystemsを辞めたことを発表した。買収後、SunでのMySQLの開発方針に不満だったことが原因と説明している。

 Widenius氏は「MySQL 5.1 Generally Available(GA)」のリリースに反対しており、問題が修正される前にリリースするのであれば辞職するとSunの幹部に訴えたという(MySQL 5.1 GAは2008年11月にリリースされ、Widenius氏はMySQLの公式ブログでユーザーに警告を出している)。

 結局、Sunに残り、MySQLの開発作業の進め方を整えることになったものの、その作業はなかなか進まず、数カ月が経過したという。またその間、Sunは、Widenius氏に適したポストを作ることが出来なかった、とも述べている。

 Widenius氏は、「SunはMySQLの買収先として最適だったと思う」としながらも、「サーバー開発がオープンな開発環境に移ることを望んでいた。外部の参加を促し、ソースコードを差別化する必要がない、本当の意味でオープンな環境だ」と記している。

 今後、Widenius氏はMonty Programというオープンソース企業を立ち上げ、MySQLコミュニティとともにデータベースエンジン「Maria」プロジェクトなどを進めていくという。

 このほか、新規技術への投資を継続し、「レストランのようなもの」を開く予定であることも明らかにしている。

 Sunは2008年1月にMySQL買収を発表、2月に買収を完了した。Widenius氏とともにMySQLを設立したDavid Axmark氏は、2008年10月にSunを退社している。

MySQL(米Sun Microsystems傘下)
http://www.mysql.com

Monty Program
http://www.askmonty.org