米Red Hat、グリッドを正式サポートした「MRG 1.1」を発表

 米Red Hatは2月4日(米国時間)、リアルタイム機能を統合したLinuxディストリビューションの最新版「Red Hat Enterprise MRG 1.1」を発表した。最新版ではグリッドが正式対応となり、性能をさらに強化する。

 MRGはRed Hatが2008年6月に発表した次世代ITインフラで、メッセージ(M)、リアルタイム(R)、グリッド(G)の3つを組み合わせ、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)向けに最適化した。性能、信頼性、相互運用性、速度を特徴とする。

 最新版では、メッセージ、リアルタイム、グリッドの3分野をそれぞれ強化した。

 バージョン1で「Technology Previw」として提供されていたグリッドは、最新版より完全対応となった。ローカル/リモートグリッド、仮想マシン、アイドル状態のデスクトップワークステーションなどのリソースを取り扱うスケジューラ、クラウドインフラの動的プロビジョニングなどを利用して、既存インフラを活用して高性能グリッドを構築できる。米Amazonの「Amazon EC2」などのクラウド環境もサポートする。

 リアルタイムでは性能を強化した。メッセージでは、Infinibandをネイティブでサポート、RDMA(Remote Direct Memory Access)ドライバを組み込むことでレイテンシーを改善した。

 MRGはRHEL 5向けに最適化されているが、一部機能を除いてWindows、Solarisでも利用できる。

米Red Hat
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