Mozilla、JavaScriptの性能を改善する「TraceMonkey」を発表、「Firefox 3.1」搭載予定
Mozilla Foundationの開発者は8月23日(米国時間)、「Firefox」用の最新のJavaScriptエンジン「TraceMonkey」を発表した。年末にリリースを予定している「Firefox 3.1」に搭載を見込む。各種ベンチマークテストで現行版と比べ、1.83倍~22.5倍の高速化を実現したという。
TraceMonkeyは、最新のJIT(Just-In-Time)コンパイラを利用したJavaScriptエンジン。Trace Treesという技術を用いて、既存のJavaScriptエンジン「SpiderMonkey」にネイティブのコードコンパイラを追加したもので、Webアプリケーションのパフォーマンスを大幅に改善するという。
たとえば、SunSpiderベンチマークテストで「Firefox 3」とTraceMonkeyを比較した場合、TraceMonkeyは1.83倍高速だったという。SunSpider ubenchでは、22.5倍高速だったという。
Tamarin Tracingプロジェクトなど、複数のプロジェクトのコードを利用しているという。現在、Firefox 3.1の開発ツリーに入っており、プラットフォームはx86とx86-64のほか、ARMをサポートするなど、モバイル対応も視野に入れた。
Mozilla Foundation
http://www.mozilla.org
「TraceMonkey」のページ
https://wiki.mozilla.org/JavaScript:TraceMonkey