日本IBM、国内初のクラウド・コンピューティング・センター開設

 日本IBMは2008年8月1日、クラウド・コンピューティング環境の検証施設「IBMクラウド・コンピューティング・センター@Japan」を、同社晴海事業所(所在地:東京都中央区)内に開設した。顧客やパートナー企業が対象で、日本初のクラウド・コンピューティング・センターとなるという。

 センターでは、仮想環境を利用して業務を停止せずに物理サーバを移行する「モビリティ機能」、自動的にシステム稼働環境のイメージファイルを配付するプロビジョニング機能など、柔軟な環境の検証が可能。また、オープンソースの大規模分散処理フレームワーク「Hadoop」を使った大規模情報処理プログラミング環境、ソフトウェア開発のチーム・コラボレーションを実現するシステム環境のデモなどを実施する。

 このほか、クラウド活用を検討している顧客向けにワークショップを無償で開催。専門家との集中討議で、クラウド活用に適した分野や構築に向けたプランの策定を行う。ワークショップ後は、試用や実証実験で課題解決を支援する。

 IBMは、2007年6月の米シリコンバレーに始まって、アイルランド、中国、南アフリカに同種のセンターを開設しており、日本のセンターは5番目となる。今後、世界中のセンターと連携して、IBMのクラウド環境を全世界で利用できるようにする計画。【鴨沢 浅葱/Infostand】

日本IBM
http://www.ibm.com/jp/