Microsoft、「Viridian」の主要APIをOSPの下で公開へ――特許権の非行使などを含め、顧客やオープンソース・コミュニティに無料開示

 米国Microsoftは10月24日、「Viridian」の開発コード名で知られる仮想化ハイパーバイザ「Windows Server Virtualization(WSV)」の主要APIを、OSP(Open Specification Promise)の下で公開すると発表した。WSVのリリースに合わせ、顧客やビジネス・パートナー、オープンソース・コミュニティなどに無料で開示・提供する。

 OSPは、Microsoftが有する特定の技術仕様を対象にしたプログラムで、技術の知的財産権や特許権を主張せず、無料で公開することを目的としている。同社は今回、WSVの「ハイパーコールAPI」をOPSの対象に加えるという。

 Microsoftはこれまでに、35種類のWebサービス・プロトコル、仮想ハードディスク・イメージ・フォーマット「Virtual Hard Drive(VHD)」、4つのセキュリティ技術、2つのXMLファイル・フォーマット、1つのロボティクス・プロトコルの仕様を、それぞれOSPの下で公開している。

 ハイパーコールAPIの正式な仕様は、ViridianのRTM版(製造工程向けリリース)と合わせて公開される予定だ。それまでは、最新のドラフト仕様を公開し、開発者が同APIにアクセスできるようにするとMicrosoftでは述べている。同社はハイパーコールAPIのドラフト・ドキュメントを、昨年5月に開催した「WinHEC 2006」で初めて開発者に配布した。

 今のところ、Viridianの出荷時期については従来から変更はないようだ。Microsoftは以前から、2008年第1四半期に予定しているWindows Server 2008のRTM版リリース後180日以内にViridianを出荷すると述べている。

 ハイパーコールAPIを使えば、仮想化ハイパーバイザに対しゲストOS側からリソースを要求できるようになる。Microsoftとしては、WSV (Viridian)やWindows Server 2008と連携するアプリケーションの開発を手がけるすべての組織に同APIをアピールしたい考えだ。

 今回のMicrosoftの決定に対し、同社と親密な関係にあるNovellとCitrix Systemsはいち早く支持を表明した。両社はいずれも、オープンソースの仮想化エンジン「Xen」をベースにした仮想化製品を販売している。ご存じのとおり、CitrixはXenSource(Xenの開発元)の買収にも成功した。

 Novellの上級副社長兼オープンソース担当ゼネラル・マネジャー、ロジャー・レビー氏は、顧客の大部分がOSプラットフォームの相互運用性確保を望んでいると語り、今回の動きについて次のようにコメントした。

 「ハイパーコールAPIをOSPの下で公開するというMicrosoftの決定は、Novellとその顧客、パートナー、そしてオープンソース・コミュニティにとって非常に喜ばしいことだ。WindowsとLinuxの真の相互運用性を実現する高品質な仮想化ソリューションを開発しやすくなるからである」(レビー氏)

 一方、CitrixのCTO(最高技術責任者)であるサイモン・クロスビー氏は、 Windowsプラットフォームに対応した高付加価値の仮想化ソリューションを同社が提供していることを強調したうえで、XenServerで作成された仮想マシンとViridian(WSV)との相互運用性をより高める意向を示した。

 ちなみに、仮想化ソフトウェア最大手のVMwareも、自社の仮想マシン・フォーマット、一部の管理インタフェース、多数のハイパーバイザAPIを公開している。

(マネク・ドゥーバーシュ/Techworld オンライン英国版)

米国Microsoft
http://www.microsoft.com/

提供:Computerworld.jp