Google:「検索連動広告は不公正」 豪当局が告発

 オーストラリアの競争・消費者委員会(ACCC)は7月12日(現地時間)、米Googleの検索連動広告は消費者に誤解を与えているとして、是正を求める訴訟を起こしたと発表した。ACCCは日本の公正取引委員会に相当する組織。同社の検索連動広告は各国でトラブルが相次いでおり、公的機関も対応に乗り出した。

 検索連動広告は、検索を実行すると結果一覧の脇に関連する広告が表示されるサービス。問題になったのは、同国の商品検索サイト「Trading Post」の広告で、ライバル業者の社名が表示されているのに、クリックするとこのサイトにつながったという。競合業者が検索された時でも自社の広告が現れるように設定していたとみられる。

 ACCCは、不正な商行為に当たるとして裁判所に告発。このサイトとGoogleに是正を命じるよう求めた。「検索結果と連動広告が明確に区別されていない」と指摘、「利用者に誤解を与える行為で、違法」と訴えている。

 同様の被害に遭った企業が相手を訴えた「企業対企業」の争いは各国で続出している。公的機関が法的措置に踏み切ったのは初めてとみられ、行方が注目される。【南 優人/Infostand】

ACCC
http://www.accc.gov.au/

Trading Post
http://www.tradingpost.com.au