OpenLogic、オープンソース・スタックの新版を発表――Ajaxコンポーネントなど30余りのパッケージを追加
OpenLogicはOpenLogic Enterpriseの特徴として、同社がサポートしているオープンソース・パッケージのリポジトリ「OpenLogic Certified Library」が用意されている点を挙げている。
OpenLogic Enterprise 4.6では、サポートするオープンソース・パッケージの数が従来よりも30余り増えて、300になっている。新たに追加されたパッケージとしては、Ajaxライブラリの「Dojo」やAjaxコンパイラの「Google Web Toolkit」、Ajax対応JSF(JavaServer Faces)コンポーネント「Icefaces」のほか、RDBMSの「MySQL 5.0.37」、Webサーバ・ソフト「Apache HTTP Server 2.2.2」などがある。
同社マーケティング/製品担当バイスプレジデントのキム・ワインズ氏は、「OpenLogic Enterpriseのソフトウェア・パッケージは、動作が確認済みで、信頼できる提供元のオープンソース製品を使いたいと考える企業向けにライブラリとして提供されており、われわれはそのサポートやアップグレードを担当する」と述べている。
オープンソース・ソフトウェアに対する企業の見方は変わりつつあり、採用する企業も増加する一方だ。それに伴い、サポートの重要も増している。「オープンソースの利用価値を理解している企業は、その管理とリスク軽減の手段を必要としている」と同氏は付け加えた。
また同氏は、OpenLogic EnterpriseにAjaxコンポーネントを追加したのは、企業が関心を持っているからだと説明した。
OpenLogic Enterprise 4.6では、ユーザーが30分以内にオープンソース・パッケージを使い始められるように、インストール手順が簡易化されている。また、ユーザーはインストールするオープンソース・パッケージを選択でき、ライブラリ全体をインストールする必要はない。
調査会社451グループのアナリスト、ジェイ・ライマン氏は、新版に追加されたオープンソース・パッケージはきわめて適切なものばかりだと評価する。だが一方で、「OpenLogicの課題の1つは、開発者が多くを占める現状の顧客構成を、大規模企業主体の構成に転換することだ」と指摘する。
またライマン氏は、「OpenLogicは、データ管理インフラ・サービスを提供するdbaDirectのような企業との競合が激しくなっている」と語る。同氏によると、現時点ではOpenLogicのほうがオープンソース製品を幅広く提供しているものの、一部のユーザーは競合ベンダーに流れる可能性もあるという。
OpenLogicは今週、システムをスキャンしてインストール済みのオープンソース・ソフトウェアを特定するツール「OpenLogic Discovery」の無料ダウンロード提供を開始する。これは、システムにインストールされているソフトウェアのインベントリをすばやく把握できるようにすることが目的だ。
また同社は、ユーザー・サイトの最大500台までのマシンについてシステム内容を報告する、Webベースの無料インベントリ分析サービスも提供する計画だ。
(ポール・クリル/InfoWorld オンライン米国版)
米国OpenLogic
http://www.openlogic.com/
提供:Computerworld.jp