IPA、5月のウイルス・不正アクセスの届出状況、SQLインジェクション攻撃に注意

 情報処理推進機構(IPA、西垣浩司理事長)は6月3日、08年5月のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況を発表した。SQL(Structured Query Language)インジェクションと呼ばれる不正アクセスの被害が多発しており、情報漏えい、ウェブサイトが改ざんの危険性があると注意を促した。

ハードディスクのデータ完全消去ツール

 コンピュータを長い間使い続けていくと、やがては不要になったディスクドライブを廃棄するという日が訪れるはずだ。そうした際には第三者への情報漏洩を防止する観点から、廃棄するドライブのデータを事前に消去しておくべきである。しかしながら、通常の操作によりすべてのファイルを削除して再フォーマットを施すという措置だけでは不充分なのであって、表面上はドライブから消えていたはずのデータも、実はある程度の手間をかければ抽出できる状態で残されているのだ。そのような復活の余地なくデータを完全消去したいという場合に私がお勧めするのが、本稿で紹介する wipe というツールである。

fwknopと単一パケット認証(SPA)

 サーバをファイアウォールの背後に隠して保護することは、システム管理者にとってベストプラクティスだが、決して万全ではない。隠しておいても、nmapnessusといったネットワークスキャナを使えば見える。SMTPやHTTPのようなサービスには、当然、外部からのアクセスがあるし、社内限定のサーバであっても、出張中のスタッフによる社外からのアクセスがあったときは、これに応じなければならない。この問題に悩んでいる企業は、単一パケット認証のためのオープンソースユーティリティ、 fwknop を使用してみたらどうだろう。ネットワーク上のいたずらからサーバを保護するのにきっと役に立つ。

匿名でWebをブラウズ:TorK

 ネットをブラウズすると、後には足跡が残る。インターネットのデータ・パケットには実際の送信データのほかにヘッダーが含まれており、そこにはパケットを送信先に導くためのルーティング情報がある。安全性を高めるために暗号を使った場合も、ルーティング情報(これは暗号化できない)を見れば、あなたが何をしているか、誰に話しかけているか、どのサービスに接続しているか、どのデータにアクセスしているかが露呈する。仲介者(承認された者であれ未承認の者であれ)は、データを読み取って、あなたについて知ることができる。匿名性を高める必要があるなら、 TorK が役に立つ。このツールは、The Onion Router(Tor)ネットワークを使用して、安全なブラウズ方法を提供する。

イーフロンティア、更新料0円のセキュリティソフト、3台のPCで使用可能

 イーフロンティア(安藤健一社長)は、更新料0円の統合セキュリティソフト「ウイルスキラーゼロ インターネットセキュリティ」シリーズで、1本で3台のPCにインストール可能な「3台用」と、6台のPCにインストール可能な「6台用」の2タイトルを6月20日に発売する。価格は「3台用」が4494円、「6台用」が6090円。

セキュリティ警報:多数のシステムに影響を及ぼすDebian OpenSSLの不具合が発覚

 高名なセキュリティ研究者であり、MetaSploit Projectの創設者でもあるH. D. Moore氏は、DebianパッケージのOpenSSLに隠されていたバグという同氏の発見した最新の研究結果を報告した。Moore氏は今回のバグの発生源を説明すると共に、OpenSSLの生成する鍵に付けられた値がこの不備を悪用することで簡単に予測できてしまう点に注意を喚起している。

ネットワン、「PCI DSS」の解説書をビザなどと共同著作

 ネットワンシステムズ(ネットワン、澤田脩社長)は、カード業界のグローバルセキュリティ基準「Payment Card Industry Data Security Standard(PCI DSS)」の解説書「PCI データセキュリティ基準完全対策」を、ビザ・インターナショナルアジア・パシフィック・リミテッドおよびNTTデータ・セキュリティと共同著作した。

米Google、企業向けセキュリティサービス「Web Security for Enterprise」発表

 米Googleは5月8日(米国時間)、企業向けインターネットセキュリティサービス「Google Web Security for Enterprise」を発表した。同社のSaaS「Google Apps」の1つとして提供、モバイル端末を含め、企業ネットワークをリアルタイムでマルウェアから保護できるという。同日、北米と欧州で提供を開始した。