ハードディスクのデータ完全消去ツール

 コンピュータを長い間使い続けていくと、やがては不要になったディスクドライブを廃棄するという日が訪れるはずだ。そうした際には第三者への情報漏洩を防止する観点から、廃棄するドライブのデータを事前に消去しておくべきである。しかしながら、通常の操作によりすべてのファイルを削除して再フォーマットを施すという措置だけでは不充分なのであって、表面上はドライブから消えていたはずのデータも、実はある程度の手間をかければ抽出できる状態で残されているのだ。そのような復活の余地なくデータを完全消去したいという場合に私がお勧めするのが、本稿で紹介する wipe というツールである。

ライフボート、USBドライブにも対応するHDDデータ抹消ソフト

 ライフボートは2月26日、USBドライブにも対応し、HDDのデータを抹消するソフト「LB デリート ワークス8」を、3月14日に発売すると発表した。メガソフト(井町良明社長)を通じて販売する。シングルライセンスの標準価格は5250円、企業向けのボリュームライセンスは最小が10から49ライセンスで、1ライセンスあたりの価格は4725円。

Linuxラップトップの盗難に対処するためのセキュリティ確立法

 ラップトップおよびノートブック形態のコンピュータの盗難事件は増加の一途をたどっている。例えばコンピュータ保険を手がけるSafeware Insuranceの2004年における推定では、1年間に60万台ものラップトップおよびノートブック型パソコンがこうした被害に遭っているそうだ。同様の推定値としては2006年において75万台という数字がAbsolute Softwareから出されている。ちなみに同社はコンピュータ追跡用の製品を手がけているものの、残念ながらLinuxはサポート外とのことだ。またLoJack For Laptopsもこうしたコンピュータ追跡関連企業の1つであり(Linuxをサポートしていない点も同様だが)、こちらでは数年前におけるアメリカ国内でのラップトップ/ノートパソコンの盗難数として200万台というFBI統計が挙げられている。このように数値的なバラツキはあるものの、ラップトップおよびノートブック型の携帯コンピュータの盗難が大きな問題と化していることは厳然たる事実であり、自分のLinuxラップトップを失わないためにはそれなりの対策が必要のはずである。