新参Linuxプログラマ向けのドライバ開発キットがリリース

水曜日、カーネル開発者Greg Kroah-Hartmanは、Linuxデバイス・ドライバ開発キット(DDK)のリリースを発表した。開発キットのCDイメージには、デバイス・ドライバの作者がLinuxドライバを作成するために必要とするもの全部が含まれる。キットのリリースは、シアトルで5月26/27日に開催されるFreedomHECカンファレンスに備えて行われた。参加者は全員このキットのフリーなコピーを物理メディアで受け取る。

Linuxカーネルの「オーバーホール」に関するTorvalds氏のコメント

LinuxTagに端を発した先週末のニュース記事によると、Linuxカーネル開発者のナンバー2であるAndrew Morton氏が、最新のカーネル・リリースで増えつつあるバグを減らすために、バグフィックス・サイクルの必要性を口にしたという。当サイトでは、Linuxプロジェクトのナンバー1であるLinus Torvalds氏にコンタクトした。すると、「バグ・サイクル」にふさわしいタイミングかもしれないということはTorvalds氏も認めた。

Torvalds氏、クロスプラットフォーム型ウィルスのパッチを作成

Linus Torvalds氏は、昨日のレポートにあったHans-Werner Hilse氏によるテストと分析を吟味し、その内容が正しいことを確認した。問題のウィルスが最新バージョンのカーネルでは伝染しない理由は、GCCによる特定のシステムコールに固有のレジスタ処理に関するバグに起因するという。そして同氏が今回試作したものが、最新版のLinuxカーネルであっても同ウィルスを動作可能にしてみるためのパッチなのである。

Linuxの新型ウイルスの実地テスト

読者の1人による協力のおかげで、NewsForgeは、あちこちで報じられた例のウイルスのコピーを入手した。WindowsとLinuxのいずれにも作用するクロスプラットフォームの「概念実証」ウイルスだ。このウイルスについて各サイトが報じた内容には食い違いがある。WindowsでもLinuxでも自己複製が可能、という報告もあれば、Windowsにしか作用しない、という報告もある。NewsForgeスタッフとHans-Werner Hilse氏によるテスト結果から、この食い違いの原因を解明してみよう。

LinusからMerkeyへ「盛大に泣いてくれ」

Jeff Merkeyを覚えているだろうか。チェロキー法の名のもとに、GPLライセンス下のコードをLinuxカーネルからハイジャックしようとした開発者である。現在もLKML(Linuxカーネルメーリングリスト)に出没し、相変わらずの問題児ぶりを発揮している。ここ2週間はLKMLに腰を据えて、StallmanにGPLの悪を説き、ユーザ空間の破損についてTorvaldsに文句を言っている。せめてStallmanでやめておけばよかったのに、とも思える。Merkeyが抱えている問題について、Torvaldsからは一片の同情も返ってこなかった。

Linux Security Module

巷では、SONY BMGのrootkit問題が騒がれているようだが、Linuxカーネルにとっても、kernel rootkitの脅威が今でもあることには変らない。カーネルのセキュリティ対応というと、以前このコラムで紹介されたExec ShieldやNXビット対応、カーネル2.6でメインラインにマージされたSELinuxなどがあるが、今回は最近のLKMLへの投稿で増えてきた、LSM(Linux Security Module)に関する話題を取り上げてみる。

sysfs再び

sysfsは、この連載コラムで最初に取り上げた、カーネル2.6で採用されているカーネルとドライバやデバイスとの連係を取り扱う新しいファイルシステム型インタフェイスである。すでにカーネル2.6を使っている人はご存知の通り、必ずしも使い易く洗練された構造になっているとは言えず、見方によっては矛盾や一貫性の欠如といった不具合を抱えているとも言える。

BitKeeperがないとどうなるか――心配はご無用

昨晩、Linus TorvaldsがLinuxカーネルの新しいバージョンをリリースした。これはリリース2.6.12rc3である。このリリースの変わったところは、彼がここ3年間使用してきたソース管理ツールBitKeeperが使われていないという点だ。既に広く語られているように、BitKeeperとLinuxカーネルは道を分かとうとしている。Torvaldsはひとまずgitというツールを自分で作成し、これを使って今回のリリースを完成させた。

BitKeeperとLinux――蜜月の終わり

 Linus Torvaldsを始めとするLinuxカーネルの開発者たちがパッチを当てるのに使っているソース管理ツールは、BitKeeperだ。そのBitKeeperが、再び論争の渦中に立っている。傍目には、プロプライエタリなBitKeeperとフリーソフトウェアを代表するLinuxプロジェクトがその出自の違いを克服することができず、今、破局を迎えようとしているかのように見える。しかし、実際の経緯はどうなのか、避けえないことだったのか。NewsForgeは、この論争の主要登場人物であるLarry McVoyとLinus Torvaldsと(Tridgeこと)Andrew Tridgellの3人に尋ねた。