Fonty Pythonはフォントマネージャの聖杯になりえるか

 GNU/Linuxデスクトップに携わる開発者は、フォントをすぐさま有効化/無効化できるフォントマネージャの登場を待ち望んでいる。そうしたツールがなければ、膨大な量のシステムメモリをフォントのコレクションに充てるか、個別にフォントをインストール/アンインストールして必要なフォントをプロジェクトごとに手作業で管理しなければならなくなる。厄介なのは、実用的なフォントマネージャには1.0リリースどころかアドバンストベータにこぎ着けたものさえ存在しないことだ。今のところ、1.0に最も近いのが、最新バージョンが0.2のFonty Pythonである。

オープン・フォント・ライセンスSILの改訂版がリリース

 リテラシーと少数言語の研究・保存に取り組む非営利団体SIL Internationalが、SIL Open Font License(OFL)バージョン1.1のリリースを発表した。OFL-Discussを含む複数のメーリング・リスト上で交わされた数か月にわたる議論を踏まえ、ライセンスの文言が明確化され、特にフォントの埋め込みと予約フォント名の許容が明文化されている。

Linux Libertine Open FontsからTimes Romanに代わるフリーフォントが登場

Philipp H. PollがLinux Libertine Open Fontsプロジェクトを始めたのは2003年9月のことである。当時は「SUSE 9.xでまともなTrueTypeフォントが欲しければ、スクリプトを使ってMicrosoftのコア・フォントをダウンロードしなければなりませんでした」。GNU/Linuxディストリビューション同梱のフォントに飽き足らなかったPollはLinux Libertineを立ち上げ、基礎的なフォントの作成に取り組み始めた。GNU General Public Licenseの下で、フリーソフトウェアの方法とツールを利用し、コンピューターで最も広く使われているタイプフェースTimes RomanとTimes New Romanの開発に乗り出したのである。

フリー・フォント・ライセンスの現状

このところ、フリー・フォント・ライセンスを巡る動きが活発である。少し遡るが、Bitstream Veraライセンスが数年前に登場した。その後のほとんどのフリー・フォント・ライセンスが、その出発点に置くライセンスである。1月末にはSIL Internationalの一部門Non-Roman Script InitiativeがSIL Open Fontライセンスを発表し、続いて3月にはSTIXライセンスの新しい草案が発表される(フォントはベータ版が4月、最終版は6月の予定)。いずれもフリー・オープンソース・ソフトウェア(FOSS)コミュニティの助言を受けて書かれ、フォント・デザイナーの考え方とコミュニティの理念の両立を目指している。

日立、渡邊フォント無断複製問題に対して無償利用も可能な対応を表明

日立製作所と 日立プリンティングソリューションズは9月29日、 俗に渡邊フォントと呼ばれているフォントが 日立製作所およびタイプバンクの両社の共同開発による32ドット明朝体フォント を無断複製されていたものであったことが発覚した問題についての 対応を明らかにした。[update] RingServerプロジェクトのオープンラボで /efont/(電子書体オープンラボ) を主宰するかずひこ氏より、 記事中で東雲フォントまでこの件における問題があったと 読める記述があったと指摘があった。 東雲フォントは古川氏オリジナルのビットマップフォント (14ドットはk14の改刻)であり、今回の件とは全く関係がないので、 記事中の6文字を削除した。 古川氏、かずひこ氏ならびに関係者各位にお詫び申し上げる。