FSFがFree Software Awardsを発表、個人部門はSFCのBradley Kuhn氏が受賞
フリーソフトウェアを推進するFree Software Foundation(FSF)は3月20日(米国時間)、フリーソフトウェアに貢献した人と団体を讃える「2020 Free Software Awards」の受賞者を発表した。
Free Software Awardsは年次受賞制度で、ソフトウェアの自由に関する活動や発展に貢献した個人と団体に贈られる。毎年3月にFSFが米ボストンで開催するイベント「LibrePlanet」で授与される。今年はLibrePlanetがオンラインとなったことを受け、Free Software Awardsの授賞式もオンラインで選ばれ、受賞者がプレゼンターを選んだ。
前回新設された「Award for Outstanding New Free Software Contributor」(フリーソフトウェア活動に新たに参加し、重要な貢献をした人に贈られる)は、Alyssa Rosenzweig氏が受賞した。Rosenzweig氏はLibrePlanetで基調講演を行っており、Mali GPUドライバPanfrostプロジェクトに貢献している。プレゼンターはFSFを創始し、2019年までプレジデントを務めていたRichard M. Stallman氏が務めた。Stallman氏は、「最も重要なフリープログラムは、フリーソフトウェアではできないことを書くこと」とし、Rosenzweig氏の功績を「Mali GPUのスペックをリバースエンジニアリングした」と讃えた。
団体部門の「Award for Project of Social Benefit」は、非営利団体がメールやコンタクトデータベースを管理するフリープログラム「CiviCRM」が受賞した。FSFを含む1万1000以上の組織が使っているという。個人部門の「Award for the Advancement of Free Software,」は、Bradley M. Kuhn氏に贈られた。Kuhn氏は、FSF勤務後に自身が立ち上げに携わったSoftware Freedom Conservancy(現在、ディレクターを務める)でGNU GPLライセンスの使用奨励とコピーレフトの推進に寄与したことが認められた。Kuhn氏は、「世界がデジタル化するにつれて、我々が取り組むべき重要な運動において、ソフトウェアの自由は鍵を握るものとなる」とコメントしている。
Free Software Foundation
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