米Microsoft、「TypeScript 4.2」を公開

 米Microsoftは2月23日、JavaScriptの拡張であるプログラミング言語の最新版「TypeScript 4.2」公開を発表した。

 TypeScriptは、JavaScriptをベースに静的型付けなどの機能を追加したプログラミング言語。Microsoftが開発し、オープンソースとして公開している。作成したコードはJavaScriptにコンパイルして任意のWebブラウザ、Node.js、アプリなどJavaScriptが動くところならどこでも実行できる。TypeScript 4.2は2020年8月に公開された4系の最新版で、11月に公開されたバージョン4.1に続くものとなる。

 タプル型で、これまでタプルの最後にしか置けなかったrestエレメントを、先頭や中間などどこにでも配置できるようになった。条件はrestエレメントを置くことができるのは1タプルあたり1回のみ。つまり、他のoptionalエレメントやrestエレメントとの併用はできない。型の新しい名前を宣言できるType Aliasでは、内部を強化し、型の構造を追跡することでスマートになった。

 後方互換性のある変更として、in演算子の右にPrimitive型を置くことができなくなった。JavaScriptではin演算子の右にObject型ではない型を使うとランタイムエラーとなるが、最新版では設計段階でこのエラーを回避できるとしている。

 TypeScriptコンパイラがプログラムにあるファイルについて説明する–explainFilesフラグが加わった。ファイルの名前と説明が得られるため、プロジェクト構造が理解しやすくなるとしている。このほかにも、多数の強化が加わっている。

TypeScript
https://www.typescriptlang.org