「Rust 1.49」公開、64bit ARM Linuxのサポートが最上位に

 Mozillaのプログラミング言語「Rust」の開発チームは2020年12月31日、最新版となる「Rust 1.49.0」を公開した。ハードウェアのサポート強化が中心で、64bit ARM/Linuxのサポートが最上位のTier 1に昇格した。

 Rust 1.49は2020年11月に公開されたバージョン1.48に続く最新安定版となる。

 Rustはターゲットするシステムをレベル別にTier 1/2/3と3段階に分けているが、64bit ARM/LinuxのサポートがTier 1となった。Tier 1は最もサポートレベルが深く、コンパイラに加わった全ての変更に対してテストスイートを走らせ、事前構築済みのビルトも用意する。x86以外のターゲットがTier 1に到達するのは初めてで、今後多くのターゲットがTier 1レベルになる契機にしたいとしている。なお、Androidは影響を受けず、Tier 2となる。

 また、64bit ARM/macOS(Apple M1システム)のサポート、64bit ARM/WindowsのサポートがTier 2レベルとなった。Tier 2はビルドを保証し、事前構築済みのバイナリを提供するが、テストスイートは実行しないため、生成したバイナリが動作しなかったりバグの可能性があるという。

 コンパイラではこのほか、内蔵するテストフレームワークも強化し、複数のスレッドからの出力をキャプチャできるようになった。LLVMはバージョン9が最小となった。このほか、ライブラリ、Cargoなどでも強化が加わっている。

Rust
https://www.rust-lang.org