Webアプリケーションフレームワーク「Angular 11」が公開

 Angular開発チームは11月12日、Webアプリケーションフレームワークの最新版「Angular 11.0.0」を公開した。

 AngularはGoogleが出資するTypeScriptをベースとしたWebアプリケーション開発フレームワークで、Web、モバイル、デスクトップ向けのアプリケーションを開発できる。主要な統合開発環境(IDE)でサポートされており、宣言的なテンプレートを使って高速に機能を作成できる。RxJSやImmutable.jsなどのプッシュモデルを使ってデータモデルを構築できる。Angular 11は6月に公開されたバージョン10に続く最新のメジャーリリースとなる。TypeScript 3.9のサポートがコンパイラから削除されており、4.0へのアップグレードを推奨している。

 Operation Byelog(Bye Bye Backlog)として進めてきたイシューとpull requestのトリアージの取り組みの最初の目標を完了、今後は新しいイシューがレポートされてから2週間以内にトリアージュするとしている。自動フォントインラインを導入した。コンパイル時にAngular CLIがアプリケーションで使うフォントのダウンロードとインライン化をするもので、最新版よりデフォルトで有効となった。非同期の並列処理を行うparallel関数、ユニットテストの自動変更検出を無効にして細かな調整を可能にするmanualChangeDetection関数などを導入、性能も強化した。

 バージョン9で導入したAngular Materialコンポーネントのテストを行うComponent Test Harnessesを強化し、全てのコンポーネントに対象を拡大した。

 TSLintが非推奨となり、ESLintへのマイグレーションを呼びかけている。レポートとログ、Hot Module Replacement(HMR)のサポートなどもの強化した。Webpack v5のサポートも実験導入した。Language Serviceも強化し、これまでのView EngineからIvyベースの土台をプレニュー導入した。精度の改善などが見込めるとしている。Microsoft IE 9/10のサポートが削除となった。IEでは11のみをサポートする。

 このほか多数の細かな機能強化が追加され、バグも修正された。

Angular
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