Software Freedom Conservancy、GPL準拠を要求する新プログラム

 フリー/オープンソース(FLOSS)プロジェクトを支援する非営利団体Software Freedom Conservancyは10月1日、コピーレフトへの準拠を強める新しいイニシアティブを発表した。Linuxを含むデバイスにGPLの準拠を求めるもので、訴訟を含め3つの方針を打ち出している。

 Software Freedom ConservancyはFLOSSを促進する非営利団体で、GPL遵守を重要な活動としている。

 同団体は今回、Linuxベースのシステムを含むデバイスのユーザーの自由と法遵守を改善するための戦略として、以下の3つの方針を発表した。

  • 適切なタイミングで自主的に遵守せずにライセンスを侵害している場合は、法的手段も辞さない。
  • 現在代替がないデバイス向けの代替ファームウェア開発をコーディネートする。
  • 他の団体と協力を通じて、消費者が自分のプライバシーを保護し、自分のデバイスを最大活用する特徴の1つとしてのコピーレフト遵守を促進する。

 「GPL遵守は20年以上前に単なる教育プロセスとしてスタートした。業界全体でコピーレフトが果たす重要な役割の啓蒙が広がり、それが遵守につながると期待していた」と同団体でポリシーフェロー兼客員ハッカーのBradley Kuhn氏は記している。しかし、現在のIoTデバイス界では期待通りになっておらず、それまでの考え方が間違っていたとしている。

 新しい戦略は、Amateur Radio Digital Communications(ARDC)の補助金を受けて打ち立てたもの。ARDCは44で始まるアマチュア無線向けTCP/IPネットワークのAMPRNetを管理する団体で、アマチュア無線オペレーターは個人の技術的実験が一般のメリットになるという伝統を実践してきたという。SFCは、これがソフトウェアにおける自由の土台にもつながっていると説明しており、ソフトウェアの自由回復に法を使うことでシステミックに強制する価値を認識しているという。

 SFCは新戦略を遵守を促進する新たな活動のスタートと位置づけており、「技術と方のリソースを使って、市民が自分が依存するソフトウェアをコントロールできるように支援する」と記している。

Software Freedom Conservancy
https://sfconservancy.org