GNOMEが9年続いた3系にお別れ、次期版は「GNOME 40」に

 The GNOME Projectは9月16日、新しいGNOMEバージョニングスキームを発表した。2021年3月に公開予定の次期版は「GNOME 40」となり、その後41、42と進めていく。

 GNOMEは現在、2011年に公開されたGNOME 3から、3系としてバージョンアップを進めてきた。これについて、GNOME FoundationのEmmanuele Bassi氏は、小数点以下の番号が大きくなってきたこと、GNOME 2と3で行なったように、技術的な変更をコアプラットフォームに加えたことでメジャーリリースとすることはないことから、3.xで続けるべきかについてオフラインや仲間内で議論があったと明かしている。2019年にオンライン(Discourse.gnome.org)でもトピックを作り、7月のGUNOMEイベント「GUADEC」でのリリースチームのミーティングでも話し合ったという。先にバージョン3.38を公開したことを受けて、結論を出すことにしたと記している。

 次期版はGNOME 40となり、アルファ、ベータ、リリース候補(rc)と3回のリリースを公開したのちに正式版とする。バージョン40の差分的なリリースは、40.1、40.2、40.3・・・として公開する。

 その後のメジャーリリースはGNOME 41となり、新しい開発サイクルは1つずつ数字を上げていく。SDKとPlatformランタイムのバージョンも同じバージョニングスキームで進めていく。一方で、プラットフォームのライブラリは既存のバージョニングを続行するが、アルファ、ベータ、RC、正式版というステップには合わせる。

 なお、40からスタートしたことについてBassi氏は、次期版が当初の予定では3.40となるはずだったため、としている。また、先に公開した3.38はGNOMEの40回目のリリースであることも関係しているとのこと。また、4.0にしなかった理由については、GTK 4.0が次の開発サイクルでリリースされる予定であることも考慮したという。

 また、これまで小数点以下偶数を安定版としてきた奇数と偶数の使い分けについては、「Linuxカーネル同様、奇数と偶数で分けることはもはや意味をなさなくなった」としている。

The GNOME Foundation
https://www.gnome.org/foundation/