「OpenJDK 15」が公開

 米Oracleは9月15日(米国時間)、「Java 15」の一般公開(GA)を発表した。「Java SE 15 Platform」およびオープンソース実装の「OpenJDK 15」もリリースされた。

 Java 15は3月に公開されたJava 14に続く最新版。Oracleは2018年のJava 10公開以来、6ヶ月のリリースサイクルを導入しており、最新版もサイクルにそった公開となった。Javaは今年25周年を迎えるが、Oracleによると510億のJVM(Java仮想マシン)がアクティブに実装されており、Java言語はアナリティクス、マイクロサービス、データ管理など様々な用途で利用されているという。

 新機能としては、エドワーズ曲線デジタル署名アルゴリズム(EdDSA)を使ったデジタル署名を実装、安全性と性能を強化するという。また、他のクラスのバイトコードからは直接アクセスできないHidden Classesを導入した。ランタイムでクラスを生成し間接的に使用するフレームワークなどで使用することを想定しているという。

 Java 13でプレビュー導入したText Blocks(テキストブロック)が正式扱いとなった。複数行の文字列で予測でき方法で自動フォーマット化することで生産性を改善できるとしている。Java 11で実験導入したZ Garbage Collector(ZGC)も正式扱いとなった。低遅延、拡張性などを特徴とするものだが、デフォルトのガベージコレクタは引き続きG1としている。他のクラスやインターフェイスが拡張したり実装するのを制限するSealed Classesをプレビューとして導入した。JDK 14で導入したRecords、Foreign-Memory Access API 、instanceof向けパターンマッチングも引き続きプレビューとして利用できる。

 一方で、Biased Locking、RMI Activationなどが非推奨となり、JavaScriptエンジンのNashornは削除された。すでに非推奨となっていたSolaris/SPARC、Solaris/x64、Linux/SPARCポートのサポートも削除された。

 この他、多数の強化や変更が加わっている。

OpenJDK
https://openjdk.java.net